また4月28日のブログでは、お笑いコンビ・和牛の水田信二への誕生日プレゼントを紹介。渡辺が家にあった毛糸で編んだ和牛色の蝶ネクタイとネクタイを贈り、木村は水田の似顔絵ゼリーを作って祝ったという。ゼリーは送らずに木村が食べたそうだが、プレゼントのセンスにもどことなく品を感じる。

■「誰でも笑えるネタ」量産できる実力派

 一方で「ガツガツしてないところも魅力」と言うのはある放送作家だ。

「悩んでいた時、マネージャーから『大きな夢や野望を持つよりも、仕事を思い出の1ページと捉えればいい』とアドバイスされ肩の荷が下りたとインタビューで話していました。そうした姿勢で仕事に取り組んでいるからこそ、視聴者は彼女たちを見てほっとするのでしょう。今はサンドウィッチマンやぺこぱなど、誰も傷つけない笑いが注目を集めていますが、さらに阿佐ヶ谷姉妹のような品の良さも、お笑い芸人が売れる一つの要素になるかもしれません」

 お笑い評論家のラリー遠田氏は、お笑いの実力についても阿佐ヶ谷姉妹は申し分ないと太鼓判を押す。

「お二人はキャラクターが立っているだけではなく、実はネタの面白さにも定評があります。自分たちの見た目や歌唱力の高さなどの武器を生かして、誰が見ても笑えるネタを量産しているのです。普段は顔が似ているために実の姉妹のようだと思われることもありますが、ネタの中ではとぼけた雰囲気の美穂さんと切れのあるツッコミを見せる江里子さんのキャラクターの違いが際立っていて、コンビとしての相性の良さがうかがえます。『THE W』で優勝できたのも、ネタの面白さがきちんと評価されたからです」

 テレビ番組がコロナ一色の中、視聴者を惹きつけている阿佐ヶ谷姉妹。品の良さだけでなく、ユーモア溢れるやり取りを見てファンになったという人も多いのでは。コロナが終息してもきっと人気は続くだろう。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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