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【人工透析】なぜ日本は血液透析97%とアンバランスなのか? 専門医が指摘する理由

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(イラスト/寺平京子)

(イラスト/寺平京子)

 週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2020』では、全国の病院に対して独自に調査をおこない、病院から回答を得た結果をもとに、手術数の多い病院をランキングにして掲載している。病院ランキングだけでなく、治療法ごとの最新動向やセカンドオピニオンをとるべきケース、ランキングの読み方などを専門の医師に取材して掲載している。ここでは、「人工透析」の解説を紹介する。

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 腎臓は血液を濾過して不純物を尿として排出する、フィルターのような臓器だ。その機能が低下すると腎不全に陥り、むくみ、高血圧、尿毒症、高カリウム血症などの症状があらわれる。正常の10%以下の腎機能になると「腎代替療法」と呼ばれる治療をしなければ死に至る。

 腎代替療法には三つの方法がある。

 ひとつめは「血液透析」。腕にシャント(静脈と動脈をつないだ血液の取り出し口)を作って血液を体外に取り出し、濾過器(ダイアライザー)の中できれいにして体内に戻す方法。週3回、1回4時間程度の通院が必要になる。

 二つめは「腹膜透析」。腹膜内に透析液を注入して、腹膜を通して老廃物を取り除く方法。透析液の交換は自宅ででき、通院は1カ月に1回程度で済む。

 三つめは「腎移植」。血縁者や非血縁者から腎臓一つを移植する生体腎移植と、亡くなった人の腎臓を移植する献腎移植がある。

「医師はこの三つの治療法について患者に公平に説明したうえで、最適な治療法を提案し、ともに考える必要があります。これをSDM(シェアード・ディシジョン・メイキング)と言います」

 そう話すのは、愛知医科大学病院の伊藤恭彦医師だ。2018年の診療報酬改定では、SDMがおこなわれている医療機関には加算(人工腎臓導入期加算1)がつくことになった。SDMを重視するのは、日本の腎不全医療が血液透析に依存してきた点に関連する。


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