3月4日、安田大サーカスのクロちゃんがアドバイザーを務めるアイドルグループ「豆柴の大群」がセカンドシングル「ろけっとすたーと」「大丈夫サンライズ」の2曲を同時発売した。
「豆柴の大群」は「水曜日のダウンタウン」(TBS系)内の企画「MONSTER IDOL」で誕生したグループ。昨年12月19日に発売されたデビューシングル「りスタート」は、オリコンウィークリーランキング1位を獲得。YouTube上で公開されているMVの動画再生回数も1200万回を突破している。2月から公開されているセカンドシングルのMVも、わずか1カ月で2曲とも400万回再生を突破するなど、今、最も注目を集めているアイドルグループの一つだ。
クロちゃんのゲスプロデューサーぶりが注目された本企画だが、実は歌詞を手掛けるクロちゃんの才能がスゴい!という声があがっている。
クロちゃんが作詞を担当したのは、「りスタート」と「ろけっとすたーと」の2曲。ゲスの極み乙女の川谷絵音は、「水曜日のダウンタウン」に出演した際に「りスタート」のサビで使われている「スキップしながら唾かけて」という歌詞をとりあげ「ポジティブな意味とネガティブな意味を一文に乗せるっていう歌詞のテクニックがすごい」と絶賛。ダウンタウンの松本人志も「詞の入りとかは面白い」と高評価。その他でも「チワワを外に飼いならし実験」「ババロアパンチ」「タピオカキック」「強めのエルボー」「サイドステップで踏み潰した恋心」などの独特な世界観を持つ表現が多く、SNSなどでも「面白い」と話題になっている。
私立恵比寿中学、SUPER☆GIRLなど、多くのアイドルに楽曲を提供している音楽プロデューサーの鈴木まなかさんに、クロちゃんの歌詞の魅力について話を聞いた。
●「唾かけて」に衝撃 プロも絶賛の作詞テクニック
「アイドルの曲で『唾かけて』っていう表現をはじめて聞きました(笑)。しかもサビで(笑)。2番の歌詞にも『唾つけて』って出てくるので、クロちゃんなりにキャッチーな言葉なんでしょうね。作詞のテクニックとしては『スキップしながら唾かけて』の前が『だから無駄じゃないよ経験したすべて』というふうに、あえて一般的で分かりやすい表現にしている点がポイントだと思います。全部インパクトのある単語を並べてしまうと『唾かけて』が、そこまで印象には残らない。だから、あえて王道なワードから入って『唾かけて』につなげている。この流れだからこそ、言葉が強く印象に残るんだと思います。プロっぽい作り方ですね。たぶん、普通だと『スキップしながら“抱きしめて”』とか『スキップしながら“笑って”』みたいな歌詞になりそうなのに、まさか唾をかけるとは……(笑)。そのサプライズ感が魅力ですね」