また、レギュラー出演する『DTテレビ』(AbemaTV)では、MCのチュートリアル徳井義実との共演で学んだことを聞かれ、「人として学ばせてもらったことなんですけど、スタジオとか現場に入る時、謙虚に通る」と返答(2019年8月9日放送)。そんな姿勢も好感を得る要因だろう。

■「変なおじさん」をフルメイクで演じきる

 加えて、テレビ情報誌の編集者は「芸能界において将来の自分の立ち位置も描いている」と朝日を分析する。

「目標とする人がタレントのSHELLYだとWEBマガジンで明かしていました。バラエティから真面目な番組まで、その場に応じて的確なコメントを残し、旦那さんのエピソードも披露し清潔感もあって……と、振り幅が広いところに憧れるとか。『そんなポジションにいけたらいいな』と、意識しているそうです。朝日の場合はバラエティ番組で前に出る時は自分の体も張りますが、他人を傷つける毒は吐かない。また、状況に応じて適切な判断もできる。『NGなし』というより、そんなバランス感覚も重宝される理由だと思います。さらに気負わず余計な力を抜けば、より需要は増えるかもしれません」

 TVウォッチャーの中村裕一氏は、そんな彼女の魅力についてこのように考察する。

「彼女にとってのターニングポイントは、2年前に出演した『ゴッドタン』だったと言えます。この時、番組では産休に入る松丸友紀アナウンサーの代わりを務めるアシスタントを決めるオーディションを開催。彼女は物怖じせず大胆な下ネタや毒舌を披露するだけでなく、最終的には志村けんの人気キャラ『変なおじさん』をフルメイク&コスプレの全力で演じきり、見事アシスタントの座を獲得しました。それ以降も同番組ではたびたびカラダを張ってツメ跡を残し、それが多くの関係者の目に留まり現在の活躍へと繋がっています。どれだけムチャぶりをされても全力で応え、さまざまなドッキリを仕掛けられてもしっかり対応する姿からはカンの良さと性格の良さがにじみ出ており、そこがきっと多くの視聴者からも支持されているのだと思います。バラドルの先輩である森口博子や井森美幸などのように、ぜひとも息の長い活躍を見せて欲しいですね」

 昭和の終わりから平成にかけて生まれたバラエティーアイドルというジャンル。そんな中、元号は令和へと変わり、新時代の女性バラエティタレントとしてさらなる活躍が期待できそうだ。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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