- エンタメ
- 記事


日時:2018年9月23日(日・祝)、16時30分開場/17時開演
場所:東京文化会館大ホール
チケット:S席5000円、A席4000円、学生席3000円
ご予約はRo-On(047-365-9960)まで
右手でポップスを弾いているかと思えば、左手ではクラシックを奏でる。ピアノ界の奇才・HIROSHI。御年57歳。彼の演奏はどれも奇想天外。例えば『ゲゲゲのカンパネラ』という曲では、“ピアノの魔術師”の異名を持つフランツ・リスト作曲『ラ・カンパネラ』の繊細なメロディが始まったかと思えば、誰もが一度は聞いたことがある『ゲゲゲの鬼太郎』の不気味なテーマにすり替わる。かと思えば再びカンパネラで……という風に次の展開が全く読めないのだ。自らを「ピアニスター」(ピアニスト×スター)と名乗り、独特な演奏スタイルと派手な衣装から奇抜なピアニストに思えるが、第43回日本レコード大賞企画賞(2001年)を受賞するなどその腕前は本物。クラシックの殿堂・東京文化会館で20回目となる公演を控えたHIROSHIに、都内屈指の進学校から東京芸術大を目指した意外な理由や当時16歳の香取慎吾とのエピソードなど余すところなく語ってもらった。
* * *
――もうずっとピアノを弾かれているんですよね。
4歳で初めて触って、5歳から教室に通い始めました。とにかくピアノが好きで、他の子より進むのも早かったです。ただ、怠け者だったので曲が難しくなってくると練習が嫌になる。中学生くらいからポピュラー音楽ばかり弾くようになりました。高校時代はロックバンドをしていたので、次にクラシックを弾いたのは東京芸術大学を受験しようと決めた時から。でも、最初は芸大に行くつもりはなかったんです。通っていた高校が「御三家」と呼ばれた私立の武蔵高校という男子校で、半分以上が東大に進むこともあった進学校。「将来どんな顔をして同級生に会えばいいんだ」と思っていました。そんな時、本屋さんで音大受験案内を見て「東京芸術大学ならカッコがつく!」と。
――東京芸大は変わった人が多いとたびたび話題になりますよね。
若い頃は自分が持っている世界を実現させようと、みんな尖っていましたね。僕もそう見えていたみたいです。大学2年の時にずっと欲しかったISSEY MIYAKEの洋服を買ったんです。マントみたいにくるぶしまで丈があって、腕を広げるとムササビのようになる服でした。当時、芸大の教授が楽器の偽鑑定を行った「芸大事件」が起きたばかりで、大学にマスコミが殺到していましたが、僕がそれを着ていたところを撮られていたみたいで、読売新聞の夕刊に「男女不明の芸大生ファッション」として掲載されていると友人から連絡がありました。びっくりです。
年を重ねても、円熟味は持ちつつ尖っている部分はなくしたくないですね。実は、大学の時はロックピアニストになろうとしていたんですよ。
あわせて読みたい
別の視点で考える
特集をすべて見る
この人と一緒に考える
コラムをすべて見る
カテゴリから探す
-
ニュース
-
教育
-
エンタメ
-
スポーツ
-
ヘルス
-
ビジネス