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メジャー流の評価指標でみれば、沢村賞の菅野より則本が優れている“事実”

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西尾典文dot.

楽天・則本 (c)朝日新聞社

楽天・則本 (c)朝日新聞社

 ソフトバンクの2年ぶり8度目の日本一で幕を閉じた今年のプロ野球。個人タイトルについても今月9日にはゴールデングラブ賞が発表され、残す発表は20日に行われるプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2017」で発表されるMVP、新人王、ベストナインとなった。

 各賞は記者投票によって決められているが、選手の成績を表す指標は多様化が進んでおり、中でも統計学的にあらゆる数値を分析した「セイバーメトリクス」も一般的になってきている。打者であれば、いかにアウトにならずに得点に貢献したか。投手であれば、いかに走者を出塁させずに、または本塁に帰還させずに失点を防ぐことに貢献したかという指標が重宝されていた。

 しかし近年、メジャー・リーグではそのような数値を組み合わせてチームの勝利数にどれだけ貢献したかを示す『WAR(Wins Above Replacement)』で選手を評価するようになっている。

 WARが特徴的なのは、打撃成績だけではなく守備、走塁といった成績も数値化し、またポジションごとに勝利に対する貢献度の大きさが異なるという考えから係数をかけて全ての選手を比較しているという点である。

 また“Replacement”という言葉が入っていることからも分かるように、代替可能な平均的なレベルの選手と比べてどれだけ勝利数を積み上げられるかという数値になっている。WARがマイナスになるということは、いわば一軍レベルの成績ではないということである。あらゆる数値を組み合わせるため、ポジションによっての係数も発表している機関によって異なるが、今回は株式会社DELTA(http://deltagraphs.co.jp/index.html)が発表している数値を基準として、WARの視点から今年のプロ野球の個人成績を計ってみたいと思う。

 まずは投手についてだが、NPBで最も名誉ある賞としては先発完投型の投手に対して7個の基準をもとに選出される沢村賞がある。今年は両リーグ最高の17勝、防御率1.59をマークした菅野智之(巨人)が受賞したが、各部門で近い成績を残した菊池雄星(西武)が同時受賞を逃したことに対してダルビッシュ有がツイートしたことで議論となった。


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