ラミレス監督は残り10試合でCS出場を決め、2位を目指すと明言(c)朝日新聞社
ラミレス監督は残り10試合でCS出場を決め、2位を目指すと明言(c)朝日新聞社

「うちは若い選手が多いのでプレッシャーになっているところがある。逆に言うと巨人はベテランが多く、これまで厳しい試合を何度も経験している」

 クライマックスシリーズ(CS)争いが激化してきた8月下旬、横浜DeNAベイスターズのアレックス・ラミレス監督は、そう語った。

 9月21日現在、DeNAは巨人にゲーム差なしの3位であり、2年連続となるCS進出に黄色信号が灯っている。

 6月から8月の各月で勝ち越し、Aクラスを維持していたDeNAだったが、9月13日に108日ぶりにBクラスへと転落。その後は一進一退の攻防を巨人と繰り広げているものの、投打がいまいち噛み合っていない。

 9月はここまで6勝9敗と負け越しており、1試合の平均得点は約2.3点、防御率は3.74と今月だけの成績を見ればリーグワーストを記録している。

 とくに打撃陣に注目をすると、チームの大黒柱である筒香嘉智の9月の打率は.232(本塁打2)と元気がなく、4番のロペスは.254、首位打者争いをする5番宮崎敏郎も.255と苦しんでいることがわかる。

 ラミレス監督の言う通り、若いチームゆえのプレッシャーなのだろうか。

 ちなみに昨年初めてCSに進出して大舞台を経験しているではないかという意見もあるが、昨シーズンは下位チームがそろって沈み、DeNAは昨年9月19日に67勝69勝3分と負け越していながらも4位ヤクルトに5.5ゲーム差をつけて球団初のCS出場という快挙を成し遂げている。つまり今年のようなヒリヒリするようなデッドヒートを演じていたわけではない。

 いよいよ正念場、真価を問われるDeNAだが、指揮官であるラミレス監督は、決して下を向かない。

「選手はプレッシャーを感じているかもしれないが、プレッシャーは時として追い風となり、力を発揮させてくれることもある。もし負けてしまったら、といった怖さは我々にはない。Aクラスに入るモチベーションは高い」

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