第91回箱根駅伝の注目のチームのひとつが、今回が初出場となる創価大学。出場48校中、上位10校のみが箱根への出場権を得る予選会で、10位に滑り込んだ。伝統校の法政大や東京農業大を破っての出場には驚きの声もあったが、実は歴史を振り返ると、もっと意外な大学の出場もある。

 そのひとつが、1964年に開かれた第40回大会の出場校。箱根駅伝は基本的に関東学生連盟に加盟する大学のみで行われるレースだが、実はこのとき、例外的に関西の大学が2校も出場している。

 それが、立命館大学と福岡大学。この年は例外的にこの2校がオープン出場しており、それぞれ記録には「参考」と記されているが、タイム上では、往路で立命館大が8位、福岡大が6位。復路では立命館大が12位、福岡大が14位と順位を落としているが、これまで経験のないレースでこの成績は、かなりの健闘と言っていいだろう。上位10校までがシード権を獲得できるだけに、もし箱根に西日本勢が加わっていたら……と、面白い展開を予感させるような結果だった。

 さらに歴史をさかのぼると、戦前の1928年に開かれた第9回大会には関西大学の名前も現れる。当時はまだ大会規模が小さく、出場校は全10校、関西大学はその中で9位だった。この後も関西大は第12回大会、第13回大会にも登場したが、この大会を最後に箱根駅伝には出場していない。

 いまや90回を超える伝統あるレースの箱根駅伝も、実は過去にはこんな例外があったのだ。豆知識として、箱根駅伝を観戦しながら披露してみてはいかがだろう。

(ライター・横田泉)