日本発「エボラに効く薬」は、日陰者扱いされた薬だった? (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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日本発「エボラに効く薬」は、日陰者扱いされた薬だった?

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富士フイルムのグループ会社・富山化学工業が開発した抗ウイルス薬「アビガン(一般名・ファビピラビル)」(提供=富士フイルム)

富士フイルムのグループ会社・富山化学工業が開発した抗ウイルス薬「アビガン(一般名・ファビピラビル)」(提供=富士フイルム)


 要するに、タミフルのように使われるには、追加試験の結果を待たねばならない。大ヒットを期待されながら、"不遇な存在"に転落したアピガン。しかし、思わぬ転機が訪れた。動物実験ではあるが、エボラウイルスに「抗ウイルス効果」が確認されたのだ。

 富士フイルムによると、今回の感染拡大で、西アフリカからフランス、ドイツ、スペイン、ノルウェーの4カ国に搬送された4人のエボラ出血熱の患者に緊急対応としてアビガンが投与された。アビガンを投与された患者(ただ、他の薬と併用された)は、回復に向かったという。さらに、今年11月に、フランスとギニア両政府がエボラ出血熱を対象とした臨床試験を開始する予定だ。大きく風向きが変わった。
 
『ウイルス感染から身を守る方法』(河出書房新社刊)の著者で感染症学が専門の、新渡戸文化短期大学の中原英臣学長はこう見ている。

「欧州への感染の広がりをみると、エボラ出血熱が日本に上陸する危険性は高い。国内に効果がある薬があれば、二次感染の拡大を防ぐ可能性も高くなる」
  
 アビガンが生まれた、富山化学の研究所は、「富山の薬売り」でおなじみの富山市にある。TOYAMAの名が、エボラの特効薬を生み出した救世主として世界にとどろくことになるかもしれない。


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