大きな更新ですね。そして、(3)と(6)にも文言の追加があって、(3)には、そのために包括的なチーム環境をつくること。(6)には、その実行ぐあいについて話し合うこと。それにともなって言い回しも少し変更されました。
じつはこの8月22日からグーグルは「Google re:Work」の日本語版を公開していて、新しい10項目も掲載されています。僕は2月に更新済みの英語版を見てお話しているので、表現がちょっと直訳的かもしれませんが、お許しくださいね。
(9)の縦割りを越えたコラボレーションとは、裏返せば、部署の垣根を頑なに守っているような「大企業病」のマネジャーは成果を上げられないということ。もっと言えば、これからのマネジャーは社内・社外の境界線を越えて行動しないと成果が上げられないということでしょう。
求められるのは、Collaborates across boundary(境界線を越えたコラボレーション)。社外のリソースをつなげるとプロジェクトは格段に速いスピードで動き出します。自分の部署内の人材に執着するのがオールドエリート、社外の人材を巻き込むのがニューエリートのチームビルディングなのです。
(10)の強い意思決定というのは、たとえば軍隊だったら「爆弾が落ちそうだから、話すのをやめて、いますぐ逃げて」というようなデシジョン(決断)でしょう。そうしないと生き残れませんからね。
マネジャーも同じで、ビジネスが危機のときにはぐっと引き締めないといけない。「これをやりましょう」とチームの意思決定をするとき、普段はメンバーたちの意見を集約してボトムアップ。けれども危機のときにはトップダウンです。
「ごめんね。みんなそう言うけど、いまはピンチだからこれやりましょう。なぜなら○○だから。今日のデシジョンは僕がやるけど、来週はそれをみんなでレビュー(再考)して、みんなで意思決定しましょう」
そんなふうにチームのみんなに伝えるわけです。