今年7月に発生した西日本豪雨は台風7号が通過した後、梅雨前線によって記録的な大雨となった。どうして豪雨が増えているのか。
「マスメディアなどでゲリラ豪雨と呼ばれる短時間豪雨が各地域で増えているのは、温暖化と都市化が影響しています。ここ30年で、全国的には1.1度、横浜市では1.5度も気温が上昇しています。世界平均では0.45度ぐらいなので、東京都内など都市部では世界よりも2~3倍も上昇していると考えていいでしょう。気温が上がると、空気中に抱えられる水蒸気量が増えます。飽和水蒸気量といいますが、だいたい1度で7%ぐらい増えます。よりたくさんの水蒸気を雲が抱えられるようになると、一度雨が降るとより多くの量を降らせるようになります。実際に年間降水量は変わらないのに、強い雨の回数が増えているのです。つまり治水対策などで想定されている以上の雨が一度に降るようになり、川の決壊や土砂災害が起きやすくなっています。まさにステージが変わったと言ってもいいでしょう」
ではどんな対策が必要なのか。実は記者は沖縄出身で、台風の経験値は高いだろうと思う。那覇市でやっていた台風対策はこんな感じだった。
<風が強くなる前に>
・洗濯物干しや植木など飛ばされそうなものを屋内に片付ける(被害を増やさないためにも重要)
・台風の進路や風速をまめにチェック、中心の気圧からだいたいの強さをイメージする
・外出する予定が入っていたらキャンセルか変更をする
・食料や卓上コンロ、電池やろうそくなど非常用品を準備(※停電するとIHのコンロや水道が使えなくなるので注意)
・レンタルビデオ店でDVDを大量に借りておく
・お籠り用のお菓子を準備
※気象庁のHPにはほかにも「窓や雨戸はしっかりとカギをかけ、必要に応じて補強する」「側溝や排水口は掃除して水はけを良くしておく」「飛散防止フィルムなどを窓ガラスに貼ったり、万一の飛来物の飛び込みに備えてカーテンやブラインドをおろしておく」「避難場所を確認する」「非常持出し品を用意する」などの項目がある
そして風が強くなってからは「とにかく外出しない、家の中でゴロゴロして過ごす」
これに尽きる。