校庭に避難し、帰宅する児童たち (c)朝日新聞社
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 18日の通勤時間帯に震度6弱の揺れが大阪を襲った。専門家は、南海トラフ地震が起きる前に西日本で内陸型地震が頻発することを挙げ、大地震がいよいよ現実的になったと話す。

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 気象庁によると地震の規模はマグニチュード6.1。高槻市など大阪府北部で震度6弱を観測し、近畿地方の広い範囲で震度5を記録した。大阪府内で震度6弱の揺れを観測したのは1923年以降、初めて。この地震で外壁の下敷きになった9歳の女の子と80歳の男性ら3人が死亡。住宅火災も発生した。

 今回の揺れをもたらしたのは「有馬―高槻断層帯」の東端近く。地震学者の都司嘉宣氏は、1995年の阪神・淡路大震災で動いた「六甲・淡路島断層帯」の北側の延長上に当たり、その影響かも知れないと話す。

「六甲・淡路島断層帯は、有馬―高槻断層帯と重なるように高槻を経由して京都付近まで伸びています。95年の地震では揺れが六甲付近で止まっていたので、そのとき残されたエネルギーが今回放出されたのかも知れません」

 同じく地震学者の島村英紀氏は「大阪府の枚方市から羽曳野市まで南北に延びる生駒断層帯とも近く、そちらの可能性もある」という。

 今回の大阪の地震に加えて、ここのところ千葉、群馬で地震が発生し、桜島では爆発的噴火も発生している。これらは一見無関係に思えるが、東日本大震災でプレートが大きく動いたことで日本列島全体の地震活動が活発になったことが遠因にあるという。

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