ところが、加計学園問題が国会で取り上げられ、愛媛県や今治市の職員らが官邸を訪問していた事実が問題になった昨年7月には見解が一変。萩生田光一官房副長官は(当時)は、官邸の記録について「官邸訪問者の記録が保存されておらず、確認できない」と説明した。

 経産省出身で首相秘書官の経験もある江田憲司衆院議員も、柳瀬氏を厳しく追及した。

「総理秘書官として常識外れのことばかり。(秘書は)首相の政策補佐。許認可や補助金の対象となる可能性のある事業者に会うことは常識に外れている。総理か政策秘書官から指示があったとしか思えない」

 今後、国会で加計問題はさらなる火種を残すことになった。前出の閣僚経験者は、怒りをあらわにした。

「天下国家のために働く官僚たちが、なぜ安倍さんの友達の私的な利益のためにウソをつかなければならないのか。自浄能力を失った組織は崩壊するしかない」

(AERA dot.編集部 西岡千史、福井しほ) 

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