そして安倍政権の最大の試練とされる森友疑惑追及の最中でも、懲りずに“舌禍事件”を起こし続けている。なぜ、麻生財務相の失言は止まらないのか。政治ジャーナリストの角谷浩一さんはこういう。

「なぜ批判されているのかわかっていない。人権意識が欠けていて、時代の変化についていけず、今も昭和の政治から抜けきらない。30年以上前なら許された発言を今もしている。ただ、本人は時代が変わったことが悪いと思っているから失言も直らない。ついイラっとしてしまったときに失言をしてしまう。だが、その癖を改めることもできないのです」

 今後、一連の財務省の事件の責任をとって辞任という展開はあるのか。

「仮に辞任があったとしても、麻生さんの価値観は変わらないでしょうね。安倍自民党の体質が変わらないので、こうした問題は容易には解決しないでしょう。野田聖子総務相も当初はセクハラについて罰則化を主張していたけれど、麻生さんのセクハラ放言についてはだんまりです。安倍政権にはもはや“凡庸な悪”がはびこっています」(前出の角谷氏)

 今後、国会で野党は麻生財務相をどこまで追い詰めることができるのか。(AERA dot.編集部 森下香枝、福井しほ) 

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