一つの解決策は古巣への復帰だろう。和田毅、黒田博樹、田中賢介、さらに佐々木主浩、藤川球児、川崎宗則らのように以前所属していた球団に復帰した場合は、例え成績が振るわなくとも、ファンの目は温かく、チーム内には確かな居場所がある。自球団の選手が海を渡った時に心の中で叫んだ「いつか戻って来てくれ!」との言葉。その“片思い”に応えてくれた選手を、愛さないはずがないだろう。そのような幸せな“復縁”を実現させるためにも、球団は新たな挑戦を選択した選手を紳士的に、快く送り出してもらいたい。ケンカ別れになると、その後の大きな損失(注目度、集客力、若手育成、指導者などの人材確保)に繋がることになるはずだ。
リーグ連覇を飾った広島に代表されるように、NPB球団の流れは『大型補強』から『育成型』へと傾いている。そして目線は、さらにその先へ。自国で大きく育った選手が、メジャーでの活躍を経て、再び古巣球団へと戻る。メジャーで得たさまざまな経験は、必ず還元されるはず。そしてその流れは、すでに出来上がりつつある。今オフにメジャー挑戦を表明した大谷翔平に関しても同じことを思いたい。