ヒカキンも、iPhone Xを使いこなすことができなかったようだ。
このように、購入者にとってiPhone Xは必ずしも評判がいいとは言えないようだ。実際の売り場の声はどうか。携帯電話の販売業に携わる、ちょうどヒカキンと同い年の男性(28)はこう明かす。
「iPhone Xは一番安いモデルでも13万円近くもします。10万円を越えると分割購入時の審査が簡易審査から通常審査に変わり、審査に落ちる若者も少なくありません。若い人は画面が割れたままでも使い続けることも珍しくありませんから、こうなるともうiPhone Xは無理してでも欲しい対象にはならないようですね。購入者は30代以上が中心のように思います」
iPhoneは若者からは「高嶺の花」だが、iPhoneシリーズ全体の人気は依然高いといわれている。だが、Xに限って言えば、若者離れが起きているというのだ。
「体感ですが、若者を中心に8よりも7のほうが人気のように思います。8の発売で7は1万円以上値下がりしましたからね。Xがダメなら普通は8となるのでしょうが、8と7は正直あまり変わりませんから、7が注目されているのではないでしょうか」(前同)
なるほど、先のヒカキンの場合は8とXを両方買っていたから8となったが、多くの若者にとっては8と大差ない7というのが安くて賢い選択肢となるようだ。さらに、長年iPhoneを使い続けているこの販売業の男性は、最後にXをこうこき下ろした。
「それだけ、Xが期待外れだったということです。iPhone生みの親であるスティーブ・ジョブズがもし生きていたら、こんな製品絶対出さなかったでしょうね」
(ライター・河嶌太郎)