オークランドシティ戦でゴールを奪った金崎(左)と赤崎(右)。アフリカ王者との一戦でもチームを勝利に導けるか。(写真:Getty Images)
オークランドシティ戦でゴールを奪った金崎(左)と赤崎(右)。アフリカ王者との一戦でもチームを勝利に導けるか。(写真:Getty Images)
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 12月8日に行われたクラブW杯開幕戦でオセアニア王者のオークランド・シティに2‐1と逆転勝ちした鹿島アントラーズは、11日の準々決勝でアフリカ王者のマメロディ・サンダウンズ(南アフリカ)と対戦する。

「勝負強さというのは逆転勝利という形で見せられたと思うんですけど、でもこういう形というのはあんまり良くない形で、やはりしっかり先制して、自分たちに優位な形で進めるっていうことがベストだと思う」

 オークランド・シティ戦後の記者会見で鹿島の石井正忠監督はそう気を引き締めた。「体が前半は重たそうに見えたので、そういう点では少しコンディションにも問題があったように思います」と指揮官が認めるように、前半は動きが固く、連動性も欠いていた。オークランド・シティの健闘を加味しても、鹿島らしからぬ戦いを見せてしまったのだ。

 後半早々のセットプレーの失点はある意味で、鹿島の目を覚ますことになった。前線に赤崎秀平、さらに負傷のため「時間をしっかり考えながら、内容を見ながら使うタイミングをはかっていました」(石井監督)というエースの金崎夢生を投入し、柴崎岳を左サイドから本来のボランチに移した戦術的な効果も覿面だったが、何よりチームにムチが入った状態になったのは明らかだった。

 結果的に途中出場の赤崎と金崎によるゴールで、準々決勝に勝ち進んだ鹿島。石井監督はアフリカ王者を警戒しつつ「まずは自分たちがやるべきことをしっかりやっていけば勝利に近づけると思う」と強調した。まずは鹿島が心身両面で本来あるべき姿にどれだけ戻れているかが勝利のために重要なポイントになる。

 とはいえ、対戦相手のマメロディもなかなかの難敵であることに疑いの余地は無い。CAFチャンピオンズリーグで、エジプトのザマレクに2試合の合計スコア3‐1で勝利し、初のアフリカ王者に輝いたマメロディは“採鉱王”ことパトリス・モトセペの潤沢な資金をバックに、タレント力の高いチームを作り上げている。特にレアル・マドリーの強力3トップである「BBC」になぞらえ「BDC」と名付けられたアタッカー陣はアフリカ最強レベルの破壊力を誇る。

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