野田佳彦首相と枝野幸男経産相ら3大臣は4月13日夜、懸案の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を「妥当」と判断し、強行突破する方針を決めた。
地元自治体などの「拙速」という非難の嵐をものともせずに突き進む野田政権には、経産省OBで原発の再稼働を容認する立場の福島伸享(のぶゆき)衆院議員(民主党)でさえ、こうあきれる。
「(再稼働問題を)首相と3大臣らが政治判断するやり方は野蛮以外の何物でもない。あまりに稚拙です」
再稼働の是非を決める協議はこれまで計6回、野田首相と枝野経産相に藤村修官房長官、細野豪志原発担当相の4閣僚を中心に行ってきたが、協議には実は"裏参謀"がいた。
「協議を仕切ったのはオブザーバーという形で参加していた仙谷由人政調会長代行です。それを再稼働推進派の今井尚哉資源エネルギー庁次長や深野弘行原子力安全・保安院長、古川元久国家戦略担当相らが、かいがいしくサポートしていました。原発輸出の旗振り役である電力会社と強いパイプがある仙谷さんは経産省にとって頼れる味方で、14日も枝野さんと福井入りしました」(官邸関係者)
※週刊朝日 2012年4月27日号