・ロッテ:ジャクソンの抜けた中継ぎと打線の迫力不足

投手陣では中継ぎの一角として期待していたジャクソンが急遽退団となったことが大きく響いている。もう一人の新加入であるハーマンはそれなりの投球は見せているものの絶対的な安心感はなく、抑えの益田直也に繋ぐまでの方程式が確立できていない。吉井理人投手コーチがこの状況をどうやりくりするかがポイントとなりそうだ。

一方の野手も角中勝也、レアードの二人が攻守ともに精彩を欠いているのが気になるところ。期待の若手である安田尚憲を我慢して起用しているが、安定して結果を残すにはもう少し時間がかかりそうだ。菅野剛士が少し起爆剤となりつつあるが、それに続くような中堅、若手が飛び出してこないと得点力不足に苦しむことになるだろう。

・西武:若手先発陣の伸び悩みと固定できない外野

ここ数年の課題であるリリーフ投手陣は新外国人のギャレットとルーキーの宮川哲の加入、そして3年目の平良海馬の成長で昨年より明らかに層が厚くなった。しかし期待通りの成長を見せられていないのが先発投手陣だ。高橋光成、今井達也、松本航のドラフト1位右腕三人がここまで揃って防御率6点台に沈んでいる。彼らの成長がなければ今季だけでなく、チームの将来にも大きな影を落とすことは間違いないだろう。

野手ではシーズン前から懸念されていた外野陣が、その予想通り固定できない状況が続いている。若手の鈴木将平が一軍で結果を残し始めているが、しばらくは我慢の時期が続きそうだ。場合によってはトレードでの補強も検討すべきだろう。

・日本ハム:先発の層の薄さと外国人野手が不振の打線

まず誤算だったのがエース有原航平の不調だ。徐々に調子を上げてはきたものの、ここまで1勝3敗と負けが先行している。そして有原の穴を埋める先発投手陣のコマが不足しているというのが最大のウイークポイントだ。怪我からの復活を目指す上沢直之、7月19日にプロ初勝利をマークした河野竜生などはいるものの、他は外国人に頼っている状況。二軍を見ても思い切って抜擢できそうな先発候補は不足している。昨年から取り組んでいるショートスターターも機能しているとは言い難い。

野手も主砲の中田翔がホームランを量産しているが、その前後を打つ打者が固定できていない。近藤健介が徐々に上向いてきているが、王柏融、ビヤヌエバの外国人二人は不振が続いている。こちらもオーダーを組むのに苦労する日々が続きそうだ。

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最下位のオリックスは?