ポスト栗山筆頭候補だったのが、侍ジャパン監督の稲葉篤紀。東京五輪後の21年から就任も有力視されていたが、五輪延期に伴い計画自体も白紙に。また一部マスコミで報道された、稲葉の妻による他選手の妻へのパワハラ騒動も表沙汰になった。

「稲葉監督は北海道移転後の功労者の1人。爽やかなイメージで、金メダル獲得後なら文句なし。しかし予想外のことが重なり、一旦話は棚上げ。仮に五輪中止などあれば、侍ジャパン監督を続けることは濃厚。パワハラ騒動はそこまで問題になってはいないが、諸々の事情を考えると先が見えない。そこで名前が急浮上したのが新庄」(在京テレビ局スポーツ担当)

 突然の現役復帰宣言以降、SNSなどを通じて頻繁にメッセージを発信。テレビなど各種媒体への出演も積極的に行なっている。

 現実的に選手としてNPB復帰は難しいだろうが、興味を持つ独立球団やクラブチームは後をたたない。

「新庄本人は真剣。現役引退後、いろいろなことをやったが、自分は野球が好きだという気持ちに気づかされた。現役時代の何倍もトレーニングしているし感覚も戻ってきた。NPBへの現役復帰は難しくても、その後、指導者等でNPBへ戻ることも視野に入れている。そのためにも、まずはカテゴリー関係なく野球界へ戻るため必死にやっている。挑戦することを楽しめる人だし、何より野球が好きなんでしょう」(新庄に近しい関係者)

 野球が好き。その気持ちが1番のモチベーションだが、同時に『身辺=お金』の問題も抱える。テレビ番組でも話していたように、巨額詐欺にも遭っており、生活の糧も必要である。それが大好きな野球でありたいという思いもあるようだ。

「全盛期の人気、商品価値はとんでもなかった。テレビ、CMに引っ張りだこで、ギャラも芸能人並みに高かった。今では当時ほどの価値はない。最近見かける過去の失敗話を語る番組なんて、ギャラは桁違いに安い。それでも出演するのは生活のためもあるのだろう。また新庄という名前を世間に覚えておいてもらえれば、今後の球界復帰の際にも役立つ」(大手広告代理店関係者)

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就任となった場合コーチは誰?