東京都千代田区神田神保町1-7-3
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12~20時(土曜は11~19時)日、月休
ドラマ「愛の不時着」や「梨泰院クラス」、映画「パラサイト 半地下の家族」、K−POPの「BTS」や「TWICE」など、韓国カルチャーが席巻中だ。実は今、K−BOOK(韓国文学)がいちばん熱い!!
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現在公開中の映画「82年生まれ、キム・ジヨン」。原作は韓国で130万部を超えたベストセラーで、日本でも累計発行部数21万部を突破。本作をきっかけに韓国文学に注目が集まり、近年、各出版社が韓国文学作品の刊行に力を入れている。そこで韓国専門ブックカフェ「チェッコリ」に、おすすめの本を紹介してもらった。
■ 韓国で勢いある若手作家
『フィフティ・ピープル』
著:チョン・セラン/訳:斎藤真理子/2420円(亜紀書房)
ある大学病院を中心に、50人の人生が絡み合う連作短編小説。韓国で最も権威ある文学賞の一つ、韓国日報文学賞を受賞した。
人は生きていると、実は周囲にいろんな影響を与えあっている様子を描いています。日本語版には原書にない登場人物のイラストがあります。これによって名前だけでは性別もわかりづらい韓国人の登場人物がイメージしやすくなっています。
『アーモンド』
著:ソン・ウォンピョン/訳:矢島暁子/1760円(祥伝社)
扁桃体がうまく機能しない失感情症の少年ユンジェ。激しい感情を持つ少年との出会いが人生を変える。2020年本屋大賞翻訳小説部門1位。
少年の顔の印象的なイラストを書店で見かけた方も多いのでは。作者は映画演出を専攻していたせいか、小説を読んでいるとより映像が思い浮かんできます。青少年向けの小説ですが、感情がわからない少年が愛によって変わる過程は、世代を超えて感動できます。
■ 歴史を通して韓国を知る
『広場』
著:崔仁勲/訳:吉川凪2200円(クオン)
朝鮮戦争停戦後、釈放捕虜となった李明俊は南にとどまることも北への帰還も拒み、第三国行きを希望するが──。分断社会の本質と人間を描く。