一方、医療崩壊の一因とされるのが看護師不足だ。

 看護師が足りないと感じていると回答した病院は、34.2%。感染症指定医療機関では、45.5%となった。一方で、看護師を新しく採用するところは少なく、配置転換などによって院内で調整を図っているケースが68.9%と多かった。その背景には「経営的な余裕がない」(同)ことなどが挙げられるという。

 今回の調査で、4月以降、看護師確保のための取り組みを行う都道府県のナースセンターが、現在、離職している看護師約5万人に復職をお願いするメールを送信。12月7日時点で、2015人が復帰したことも明らかになった。

 福井会長は、現在の看護師の状況について、改めてこう述べた。

「今回の調査の対象となった第1波でもこの状況です。その後も感染が継続し、最大の波となっている現在、看護職員は心身の疲労がピークを迎えています」
(本誌・山内リカ)

※週刊朝日オンライン限定記事

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