自民党に離党届を提出した後、取材に応じる(左から)大塚高司、松本純、田野瀬太道の3氏(C)朝日新聞社
自民党に離党届を提出した後、取材に応じる(左から)大塚高司、松本純、田野瀬太道の3氏(C)朝日新聞社
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「緊急事態宣言中に銀座でこっそり一杯、飲んで、こんな騒動になるとはね。”マツジュン”の嘘のおかげでまた、支持率が下がる」

【写真】「銀座通い」がバレて支持者から猛反発を浴びたもう1人の議員はこちら

 こうこぼすのは、自民党幹部の一人。

 緊急事態宣言の中、深夜まで銀座で飲食をしていたことが発覚した自民党の「マツジュン」こと松本純衆院議員(国対委員長代理はすでに辞任)は、2月1日に自民党に離党届を提出。その後、松本氏はクラブ訪問について「1人だったと説明したが、実は後輩議員2人とともに訪問した。事実と違うことを申し上げ、心からおわびしたい」と嘘をついたことを記者団に謝罪した。

 クラブには、松本氏とともに離党届を提出、受理された田野瀬太道文部科学副大臣と大塚高司国対副委員長が同席していた。自民党の二階俊博幹事長は、3人に対して離党勧告を出し、同時に3人からは離党届が提出された。

 同じく、銀座で深夜まではしご酒をしていた、公明党の遠山清彦前衆院議員は議員辞職を表明。遠山氏は政治資金収支報告書でキャバクラやスナックの代金を支出していたことも判明し、辞職が決定的となった。

 そこで本誌が松本氏の政治資金収支報告書を調べると、“疑惑の献金”を複数回、受け取っていたことが判明した。

 松本氏の政治資金管理団体「自民党神奈川県第一選挙支部」には、東証一部上場のナイス社(横浜市)から毎年のように献金されていた。調べると、2011年から16年から毎年、それと18年に12万円を7回、計84万円が献金されていた。

 ところが、献金したナイス社は19年5月、横浜地検と証券取引等監視委員会の強制捜査を受けた。そして、同年7月に元会長ら3人が金融商品取引法違反(粉飾決済)の容疑で逮捕されている。

 現在、横浜地裁で審理が行われ、検察側はナイス社元会長らに懲役2年6か月を求刑。ナイス社側 は全面的に否認し、争っている。

 松本氏は粉飾決済が行われたとされる15年以降も3度(36万円)にわたってナイス社から献金を受け取っていた。

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「12万円分の献金は返金」と松純事務所