総務省から「待った」がかかった「緑の党」の名称 (c)朝日新聞社 @@写禁
総務省から「待った」がかかった「緑の党」の名称 (c)朝日新聞社 @@写禁
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 よもやの不戦敗の危機が迫っている党がある。脱原発を掲げ、昨年7月に地方議員らが結成した「緑の党」だ。人類学者の中沢新一氏や映画監督の岩井俊二氏、現職首長らが支援したことで注目され、全国から会員・サポーターを約1500人集めた。昨年から「国政初挑戦の参院選で議席獲得」を目標に掲げ、杉並区議や福島原発事故の避難者ら立候補予定者10人が各地で街頭演説を行っているが、ここにきて、ある問題が重くのしかかっている。「緑の党」という名前が、選挙で使用できないというのだ。

「公職選挙法86条では類似名称の禁止が定められている。似たような名前が複数あっては、有権者が混乱するというのが理由です。参院選には谷岡郁子参院議員が代表の『みどりの風』も何人か立候補する予定。こちらは政党で優先権があるため、総務省が『緑の党』は使用不可と判断する可能性が高い」(選管関係者)

 市民に浸透させた大事な名前が使えないなんて……。公示まで1カ月を切り、寄付金も6300万円集まっているという。どう対応するのか? 「総務省からすでに指摘は頂いています。仕方のないことなので、新名称は『緑の党 Greens Japan』といった横文字を交えたものを検討している。近日中には何とか決めたい」(緑の党事務局)。

 無事、スタートラインに立てるといいですね。

週刊朝日 2013年6月21日号