ミッツ・マングローブ
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※写真はイメージです (GettyImages)
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 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は、俳優の新田真剣佑さんについて。

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 何かと物議を醸すと言えば「二世」です。中でも芸能界における二世たちへの眼は、殊更(ことさら9に厳しいものがあります。二世というだけでネット民たちから「七光り!」と目の敵にされ、時には人格すらも否定される。それでも新しい二世の登場は後を絶たない。結局、世間は二世が好きなのだと思います。

 ちなみに私は、国民的スターのジュニアたちから薫り立つ「DNAの妙」に想いを馳せるのが大好きで、神田沙也加さん(母・松田聖子)、森山直太朗さん(母・森山良子)、ハマ・オカモトさん(父・浜田雅功)、三浦祐太朗さん(母・山口百恵)、花田優一さん(父・貴乃花)、エレナ・アレジ・後藤さん(母・後藤久美子)、Koki'&Cocomiさん(木村拓哉・工藤静香夫妻)など、顔を拝見するだけで心躍る人材がわんさか。DNAとは、親や先祖から授かった言わば究極の「性」です。顔立ちはもちろん、声質や所作、後ろ姿にまで滲み出てくるもの。こんなに味わい深いものはありません。

 最近の二世事情は、とりわけ俳優業界が賑やかな様子。松田龍平・翔太兄弟に柄本佑・時生兄弟、安藤サクラさん、杏さんなど。他にもたくさんいらっしゃいますが、ひときわ注目したいのが新田真剣佑(まっけんゆう)さんです。言わずもがな、父親は日本が誇るアクション俳優・千葉真一さん。しかも57歳の時の子だとか。

 あれだけの大物にもかかわらず、どこか「(笑)」が付いてきてしまう不思議な存在「千葉真一」。間違いなく関根勤さんによる物真似の影響だと思われますが、息子である真剣佑さんとて、その名前のインパクトも手伝って、デビュー当時は「千葉真一絡み」のちょっと笑えるエピソードのひとつだった記憶があります。しかし、気が付けば遜色なしに黄色い声援が似合う人気俳優へ。確かに、父親のDNAをまったくと言っていいほど感じさせない爽やかかつ超端正な顔立ち。そして父親譲りの運動神経と肉体の持ち主。おまけにアメリカ生まれのバイリンガル。1ミリたりとも「(笑)」の入る隙間などありません。真剣佑圧勝です。よもや2020年代に、千葉真一の息子が人気若手俳優になるなどと、誰が予想したでしょうか。だから「二世」は難しい。

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