すでに各メディアで報道していただいていますが、7月15日にくら寿司として初めて北海道にお店をオープンすることになりました。その準備のため、久しぶりに北海道に行ってきました。
その際、敵情視察ではありませんが、地元で人気の回転寿司チェーンに行きました。すると、「本ズワイガニは、新型コロナウイルス等による漁獲量の減少のため、当面の間、提供を休止いたします」との掲示が出ていました。
本ズワイガニは、水揚げされる地域によって、「越前ガニ」や「松葉ガニ」などと呼ばれます。非常に人気が高く、漁が解禁される11月には、水揚げや初セリの様子がニュースでも紹介されるほどです。
昨年11月の越前ガニの初セリでは、1杯46万円という高値(過去最高値タイだったとのことです)で競り落とされました。いったいどんな味だったのか興味深いところですね。
本ズワイガニは近年、日本近海のみならずロシア等でも漁獲量が減少しています。その一方で、アメリカなど日本以外の国でも人気が高まり、価格が急騰しています。
先週訪れた北海道の回転寿司チェーンでは、本ズワイガニのかわりなのかはわかりませんが、「まるズワイガニ」というカニが販売されていました。それは通称で、正式には「オオエンコウガニ」という種類です。実際はズワイガニの仲間ではなく、ワタリガニの仲間になります。
「まるズワイガニ(オオエンコウガニ)」は、日本近海ではほとんど取れません。主に、南大西洋やインド洋の100メートルから600メートルの深さに生息しています。ワタリガニの仲間としては、比較的、脚が長いので、日本では人気のズワイガニにあやかって、「まるズワイガニ」と呼ばれているようです。
「まるズワイガニ」は、赤い脚や甲羅の上に黒い斑点状の模様があることから、本ズワイガニに比べると見た目がいまいち。値段もかなり安くなっています。身の大きさがやや小ぶりですが、甘みは本ズワイガニより強いと言われています。一概に「劣っている」というわけではありません。見た目で損をしているという感じでしょうか。
そしてもうひとつ、「紅ズワイガニ」というカニもいます。「香住カニ」という名前を聞いたことがある方も多いと思いますが、「香住ガニ」とは、鳥取県の香住漁港で水揚げされた「紅ズワイガニ」のことです。こちらは正真正銘ズワイガニの仲間ですが、身の入り方が本ズワイガニに比べるとやや弱いため、本ズワイガニほど高くはありません。