水野美紀さん
水野美紀さん
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イラスト:唐橋充
イラスト:唐橋充

 42歳での電撃結婚。伝説の高齢出産から4年。母として、女優として、ますますパワーアップした水野美紀さんの連載「子育て女優の繁忙記『続・余力ゼロで生きてます』」。今回は、「夏のレシピ」について。

【一方、母には内緒の父レシピは…唐橋充さんのイラストはこちら】

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 子供の夏休みもあり、毎日の献立に頭を悩ませる今日このごろ。猛暑のこの季節にはそうめんが大活躍だ。

 そうめんは素晴らしい。1分で茹で上がる。

 色んなトッピングを受け止めてくれる。トマト。おくら。ネギに納豆。きゅうりにシーチキン。子供にもバランスよく食べさせられる。

 煮麺にしてもよし。チャンプルにしてもよし。冷たいチキンスープで中華風に。トマトジュースで冷製パスタ風に。

 麺を素揚げにするとか、茹でた麺をこねて団子にするとかいうレシピもあるけど。1分で茹で上がる手軽さに惹かれているのに、わざわざそんなことするかえ! というのが私の個人的な意見です。

 あと、職人が一生懸命に細く細く伸ばした麺を、あんた、またこねてあんた、団子に戻すんかえ! という職人目線の衝撃も。

 と思ったけれど、茹でて余ったそうめんのアレンジとして試してみるのはアリですね。

 バテて溶け出しそうな猛暑の日でも、そうめんなら我が子はもりもり食べてくれる。ほんとうにありがたい存在。

 もう、そうめんなしの生活なんて考えられない。

 子供の頃、水野家では、麺つゆにマヨネーズをちょい足しして食べていた。

 にゅるっとマヨを入れてかき混ぜると、分離したマヨが細かいつぶつぶになってつゆに浮く。それが麺にくっついて絡んでくる。

 子供の頃はマヨのコクと酸味が美味しくてたまらなかったが、今となってはそれほど魅力を感じない。

 ミョウガにネギに生姜に大葉。薬味の美味しさが年々増していく。

 数年前に夫婦で小豆島を旅した時、「生そうめん」というものを初めて食べた。

 コシがあって喉越しがよくってほんとに美味しかった。

 食堂でおばちゃんが作っているのをのぞいてみたら、茹で上がったそうめんをザルにあげて流水をかけながら、それはそれは力強くごしごしとこすりあわせて滑り取りをしていた。

 両手に麺をがしっと掴んで、擦り合わせるのだ。

 最後に上から両手でぎゅーーっとザルに押し付けて水を絞る。

 それからキンキンの氷水にさらす。

 こうやってしっかりと滑りを取り、冷やすのが美味しく食べるコツなんだそうだ。

 私がこれまでやっていた滑り取りなんて、なまぬるくて話にならない。

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