この他にも遊興費が減った分、趣味にお金をかけたり、買わなくても良かったものを思わず買ってしまったりしてはいませんか?
ケチケチ生活や、極端な節約生活をすすめているのではありません。支出を見直して、いろいろな無駄を省くだけです。
スマホ料金や光熱費などの固定費は、一度見直すだけでその後はずっと無駄を省けます。固定費に組み込まれがちなものに、最近流行りのサブスクリプションがあります。サブスクリプションは音楽配信、動画配信、ブランドのファッションやバッグ、クルマなど現在はありとあらゆるジャンルのものがあります。入会して月々定額の会費を払えば、気に入った商品を観たり聴いたり、使ったり乗ってみたりできるという新しい形の消費スタイルです。
でも、これはお得だと思って契約して、結局年に数回どころか、まるっきり使っていないものはありませんか? 忘れていたサブスク契約を、思い出して使うくらいならそれは必要ないサブスクですから解約してもいいですね。
投資の資金を捻出するために、生活を切り詰める人がいます。幸せな生活を夢見て、無理な生活をするのは本末転倒です。節約に節約を重ねて無理をしては、ストレスが溜まって壊れてしまいます。
支出を見直すことで、無駄がなくなり気分もスッキリ、ストレスもスッキリです。これで投資資金の目処がたったら次は何に投資をするかです。
自分が持っている現金のうち
どのくらいを投資に回せばいいのか
前に投資資金の捻出における家計の見直しについて書きました。ここでは投資をスタートするときの経済設計について提案していきます。
経済設計というのは自分が持っている現金のうち、どのくらいを投資に回せばいいのかということです。
「生活費として3カ月分は確保しておくこと」とよく言われます。ここで言う生活費は生活に必要な支出(冠婚葬祭などの予期せぬ支出にも)に十分備えられて、各種ローンやリボルビングのような短期の借金をしなくて済むくらいのお金のことで、予備資金的な感じです。
サラリーマンの方で、当面はリストラや会社の倒産の危険がない人は、3カ月分を銀行の普通預金に確保。
個人事業主やフリーランス、私のような仕事の人は、6カ月分は確保したいところです。この予備資金以外はすべて投資の運用資金と考えてもいいのかと思います。予備資金と運用資金ではなく、もっと多くまとまった資金を用意してから投資をしたいという人もいます。大きな金額になれば、利幅もいいことがありますが、少ない運用資金でも早く始めて、少しずつでも資産を増やしていく方が現実的で合理的です。
でも、まだまだ「投資は十分な資金を持っている人がやるもの」という古い経済観念の意識が残っているようです。そんな投資が増えない状況を見かねて「つみたてNISA」という制度が始まりました。少しでも浮いたお金は「つみたてNISA」に回すというのは、それ自体が投資ですから、投資のハードルを下げるいい制度です。
運用資産の設計ができたら、それをどこへ投資するかも考えます。その方の年齢によっても変わってくると思いますが、私の提案は1つの個別銘柄だけに投資するのではなく、初めは投資信託のようなリスクが分散された商品に投資する方法です。