AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:中学生の頃から何もかも真面目に取り組めていないという感覚があります。まだ力を出していないと思う分、夢も諦められず、浪人中です。締め切り日まで手をつけられず、結局間に合わない事態が何度も発生してしまい、なにもしなければ何も起こらなくて安全なのだから、猫のように暮らしたいと思ってしまいます。(女性/無職/22歳/おひつじ座)
A:いただいたご相談を読んで、改めて気づいたことがあります。それは、一人で頑張ることにはもしかしたら限界があるのかもしれないということ。
僕にとって自分の人生が変わるきっかけって、いくつかあったんですが、苦労して入った大学院で授業が難しすぎてついていけなくなっちゃった時があったんです。その時、同じゼミの先輩に呼ばれて、「頼れ」と言われました。「教えるから」って。当時僕は英語の授業についていけなくなったんですが、その先輩が放課後に英語を教えてくれて。楽に単位を取れる授業とかも教えてくれました。その先輩のおかげで僕は無事、大学院を修了できたんです。
何か状況を打破しなきゃいけない時に、一人で頑張るよりも、隣にいる人に「すみません教えてもらえますか」と聞けばいいんだと気づいたんです。それだけで、3年分ぐらいの苦労が5分間ぐらいで解消されたりする。「あ、聞けばいいんだ」って。これは本当にみなさんにお伝えしたいです。5分でバーンって一気に扉が開けちゃう感覚。今まで3年間苦労して悩んできたのは何だったんだろう、みたいな。もちろん外れることもあるかもしれないけど、でも試すべき価値はあります。「すいません教えてください」って人に聞く。
僕は20代のときって全部自分一人で突破したいと思って突っ張っていて。常に背水の陣というか、居場所を作らないようにしていました。でもだんだん越えられない壁が出てきます。その時、隣にいる人が壁を越えるテクニックを知っているかもしれない。だから人はその居場所を大事にしなきゃいけないんだと思うんです。思っている以上に、隣の人って、何かに詳しかったり答えを持っていてくれたりするから。特におひつじ座は、一人で頑張れちゃう人だから、プライドが邪魔してなかなか人にヒントを聞くことができなくなる傾向があります。プライドの壁を破っていくときなのかもしれません。