もうね、みんな知ってる。広げまくったこの風呂敷、畳む人はいないんだ。視聴者をやみくもに踊らせるために秋元康が用意したダンスフロアという名のでかい風呂敷。
ひとつ目新しいのは、西島秀俊のキャラがあまりにポンコツすぎること。
たとえビストロのシェフでも気象キャスターでも、いつも公安に見える西島。綾瀬はるかの旦那の時だって公安に見えて、まじで公安だった西島。
今回は運送会社の課長だけど、あやしいママ友(桜井ユキ)に探りを入れようとすれば、あれよあれよと腰をマッサージされ、あれよあれよとコロコロで服のホコリを取られる始末。
このうっかり加減、まさか公安のはずがない。と、思わせてーの2クール目から「実は公安でした」ってこともあるから決して油断はできないぞ、秋元ドラマ。
猫おばさんも生駒ちゃんも、失踪中の妻・宮沢りえだって公安の可能性あるから、心して迎えたい2クールめ。
そしてもっとも気になるのは、西島の上司役・正名僕蔵の髪形。フサフサなんです。2クールめもヅラのままでしょうか。
カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など
※週刊朝日 2021年12月17日号