岸田首相を表敬訪問した渡邉珠理さん(左から2人目)
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 イスラエルで開かれた「第70回ミス・ユニバース世界大会」で日本代表の渡邉珠理さんがナショナル・コスチューム(伝統衣装)部門のコンテストに参加した際に着た衣装を巡り、大きな波紋を呼んでいる。

【写真】着物をイメージしたピンク色の衣装を身に着けた渡邉さん

 このコンテストには80カ国の女性が参加。ナショナル・コスチューム部門は各国の代表が自国の文化を代表する衣装を身に着ける。駐日イスラエル大使館が12月2日にツイッターで、「日本イスラエル国交樹立70周年を記念し、イスラエル人デザイナーのアビアド・ヘルマン氏がデザイン。歓迎とお祝いの気持ちを込め、原宿ファッションと着物を融合させたというピンクベースの衣装には、きらびやかなスパンコールがちりばめられ、袖部分には日本国旗があしらわれています」という文章と共に、衣装を着た渡邉さんの写真を掲載。両袖に日本国旗が描かれたドレスに太い金色のベルトを腰に巻き、両手に招きを持っている。胸元に大きく肌にマジックで「日本」という文字が書かれていた。

 今大会ではインド代表のハーナ・サンドゥさんが優勝。日本代表の渡邉さんはトップ16入賞を果たしたが、日本の伝統的な衣装とは大きく異なるように感じる装いに加え、着物の着用についても疑問の声が。左襟が上に来るように着用するはずが、渡邉さんが着た衣装は右襟が上に来ている。これでは亡くなった人に着物を着せるときの「死装束」と認識されてしまう。このツイッターのコメント欄には「日の丸を切るというデザインは、気持ちの良いものではありませんし、胸元の『日本』の文字も変、ベルトの菊花紋章は皇室のもの、襟は左前。日本への敬意が見られなくて悲しいです。デザイナーさんはイスラエルの方との事ですが、制作過程で日本人スタッフ等に確認やリサーチはされなかったのかなぁ」など批判の書き込みが殺到する一方で、「好意的にやってくれてることだから良いと思うよ!日本をイメージして一生懸命作った感が見られるし、原宿ファッションが取り入れられてるなら問題なし」と擁護のメッセージも。

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