故デヴィッド・ボウイ、遺族公認の新ドキュメンタリーが2023年春公開へ
故デヴィッド・ボウイ、遺族公認の新ドキュメンタリーが2023年春公開へ
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 故デヴィッド・ボウイの生涯を描いた新しいドキュメンタリーがまもなく完成し、NEONとユニバーサル・ピクチャーズ・コンテンツ・グループ(UPCG)からリリースされることが、2022年4月13日に発表された。『ムーンエイジ・デイドリーム』と題されたこの映画は、米国ではNEONが公開し、海外ではUPCGが配給権を持つ。

 劇場公開日は発表されていないが、本作はHBO Documentary Filmsを通じて2023年春にHBOとHBO Maxで初公開される予定だ。Morgen(モーゲン)とBMGによるIMAXプロダクションとの複数作品契約の第1作目となる『ムーンエイジ・デイドリーム』の劇場公開時には、一部の市場でIMAX上映もされる。

 5年の歳月をかけて製作されたこの映画は、プレス・リリースによると、脚本、監督、編集、製作をブレット・モーゲンが担当しており、ボウイのパーソナル・アーカイブ(全マスター音源を含む)に“無条件”でアクセスすることを許された作品だ。この映画のリサーチ中、モーゲンは何百時間もの未公開の35mmおよび16mmフィルムを発見し、これらのオリジナル・カメラ・マスターからボウイのパフォーマンスを構築することが可能になった。その結果として生まれたこのプロジェクトは、“芸術的で人生を肯定する映画であり、観客をボウイの創造的な人生の旅に連れて行く”と評されている。

 この作品では、ボウイの長年のコラボレーターで友人だった音楽プロデューサー、トニー・ヴィスコンティ、サウンド・ミキサーのポール・マッシー(『ボヘミアン・ラプソディ』)、サウンド・エンジニアのデヴィッド・ジャンマルコ(『フォードvsフェラーリ』)、サウンド・デザイン・チームのジョン・ワーハーストとニナ・ハートストーン(『ボヘミアン・ラプソディ』)、視覚効果プロデューサーのステファン・ネーデルマン(『COBAIN モンタージュ・オブ・ヘック』)などがモーゲンに協力している。

 リリースによると、“ボウイのナレーション”に導かれるこの作品では、48の楽曲がオリジナル・ステムからミックスされており、ボウイのエステート(遺産管理団体)が初めて公認した作品となる。BMGは、1970年から1977年に発表されたボウイの楽曲について25%の株式を所有しており、これにはタイトル曲「ムーンエイジ・デイドリーム」(邦題:月世界の白昼夢)をはじめ、「チェンジス」、「スターマン」、「ジギー・スターダスト」、「ジーン・ジニー」、「オール・ザ・ヤング・デュード」(邦題:すべての若き野郎ども)、「ライフ・オン・マーズ」(邦題:火星の生活)、「レベル・レベル」(邦題:愛しき反抗)、「フェイム」、「ヤング・アメリカンズ」、「ゴールデン・イヤーズ」などが含まれている。同社はさらに、1966年にPyeレーベルから初めてリリースされたボウイによる6曲の初期音源の権利も有している。BMGは、ボウイのカタログとの関係は、ワーナー・ミュージック・グループが2022年1月に彼の全楽曲を買収したことには影響されないと述べている。

 『ムーンエイジ・デイドリーム』は、現在行われている、ボウイの人生と音楽的レガシーを称える【Bowie75】記念行事の一部だ。彼は2016年1月に肝臓がんのため死去したが、存命なら2022年1月8日に75歳になっていた。