オリヴィア・ロドリゴ、中絶の権利保護についてライブで力強いコメント
オリヴィア・ロドリゴ、中絶の権利保護についてライブで力強いコメント
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 女性が中絶する権利を認めた1973年の「ロー対ウェイド」判決について、サミュエル・アリート最高裁判事が「最初からはなはだしく間違っている」と書いた草案が現地時間2022年5月2日に流出したことに、オリヴィア・ロドリゴが言及した。

 デビュー・アルバム『サワー』を引っさげた【サワー・ツアー】を行っているオリヴィアは、米政治ニュース・サイトのポリティコが草案の内容を報じた2日後となる5月4日に米ワシントンD.C.にあるアンセムでの公演中、今年の夏に中絶権保護が最高裁判所によって無効になる可能性について自分がどう感じているかを観客に伝えた。

 ファンが投稿した動画の中で、彼女は「DCにいるので、最高裁が下す可能性のある決定に関して、自分がどれほど心を痛めたのか話させてください」と述べ、女性の選択権への支持を表明すると観客は声援を送った。「私たちの身体は決して政治家の管理下に置かれてはいけません。私たちの前の世代の多くの人たちが大変な努力をして手に入れた安全な中絶をする権利を守るために、私たちが声を上げることを願います」と続けた。

 5月2日に草案の流出が報じられてから、オリヴィアのツアーでオープニング・アクトを務めたグレイシー・エイブライムスや、判例が覆される可能性を「身体の自主性と生殖に関する健康の基本的権利の壊滅的な方向転換」と批判したホールジーなど、多くのアーティストが中絶権を支持する声を上げている。

 フィービー・ブリジャーズは、昨年のツアー中に中絶したことを明かし、インスタグラム・ストーリーで「プランド・ペアレントフッドに行って、中絶薬をもらいました。簡単でした。誰にでもそのような権利があるべきです」と共有した。

 ジョン・ロバーツ最高裁長官は、草案が本物だと認めたものの、この文書が「最高裁の決定を表するものではない」と付け加え、流出元の調査を呼びかけている。一方、米バイデン大統領は、「ロー対ウェイド」裁判は女性の選択する“基本的”な権利であるとし、最高裁がこの判決を覆した場合、「我々は準備ができている」と断言したが、政権の計画について具体的な説明は行わなかった。