AERA 2022年10月3日号より
AERA 2022年10月3日号より

 医薬品医療機器総合機構や厚生労働省の薬事・食品衛生審議会は、両社の2価ワクチンの副反応について、従来のワクチンによる4回目接種と比べて「おおむね同じ」「明確な差異はない」「現時点で重大な懸念は認められない」と判断した。

 まれではあるものの、思春期を含めた若い男性は、両社のmRNAワクチン接種後、接種しない場合より心筋炎や心膜炎が起きやすい。米疾病対策センター(CDC)によると、若い男性の3回目の接種後の心筋炎や心膜炎の発生頻度は、2回目接種後と大きく変わらないという。ただし、4回目接種後や、2価ワクチンを追加接種した後についてはまだ不明だ。

 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会は2価ワクチン接種後の心筋炎や心膜炎について、「引き続き注意喚起を行い、情報収集をして適宜、対応を検討する必要がある」とした。

 2価ワクチンの接種対象は、最初の2回の接種を終えた12歳以上全員だ。ただし、モデルナ社製は18歳以上が対象だ。

 輸入量が限られているため、まずは、高齢者や持病などがあって重症化リスクの高い人ら4回目接種の対象者のうち、4回目をまだ受けていない人から接種する。予約枠に空きがあれば、それ以外の人でも2回以上の接種を完了していて、最後の接種から5カ月経過していれば接種できる。

 2回の接種を終えていない12歳以上は、まずは従来のワクチンで2回の接種を終え、2回目から5カ月経過したら2価ワクチンを接種できる。(科学ジャーナリスト・大岩ゆり)

AERA 2022年10月3日号より抜粋

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