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 ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、犬の幸太郎ちゃんです。

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 私は動物が好きで、子どものころからこれまでに、柴犬やミックス犬など、8匹の犬を飼ってきました。

 もともと大阪出身の大阪のおばちゃんなので、歴代の犬たちには指でピストルを撃つまねをして、バキューン! やられたぁとやる、しつけともいえない芸を教えてきました。

 中には「やられたぁ」というせりふを合図に横たわり、目を閉じて死んだふりまでする犬もいました。

 実は私、以前に胃の全摘手術を受けています。それからというもの、時々、胃の全摘手術を受けた人特有のダンピング症候群の症状が出ます。

 体から血の気が引き、足先が冷たくなって、脱力感に襲われるのです。そんなときは温かい白湯(さゆ)を飲み、横になって症状が治まるのを待つしかないのです。

 あまりつらいときは、「幸太郎」と犬の名を呼びます。すると走ってきて、バキューンという合図で、どうぞとばかりに横になります。そして、私が冷たい足裏を添わせてもじっとしていてくれるのです。

 しばらくすると、犬の温かさとドクドクという血管の音が足裏を通して心地よく伝わってきます。

 付き合わされる犬にとっては迷惑な話ですが、ご褒美のおやつがもらえることを知っているので、しばし湯たんぽ犬をしてくれます。

 どうやら気分もよくなりました。ありがとう!また助けてね。

 私も犬もおやつを食べながら穏やかな時間が流れます。

 飼い主74歳、幸太郎16歳。これもまた、犬から人間への立派な老老介護!?

 幸太郎は、私にとって頼りになる相棒です。(鹿児島県垂水市/74歳/主婦)

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週刊朝日  2022年9月23・30日合併号