若い世代の「荒井由実」人気を中心に、6度目のブームとなっている松任谷由実さん。
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昨年発売した新曲「Call me back」では、AIで再現した「荒井由実」とのデュエットを披露するなど、さまざまな試みも。作家・林真理子さんとの対談では、自身の50周年を語るとともに、新たな挑戦についても語ってくれました。さらに大学業務で多忙をきわめるマリコ理事長に向け、クリエーター・ユーミンからも鋭い質問が──。
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林:この50周年、世間って思ってたよりすごかった、ということあります?
松任谷:うん。「そこまで浸透してたのかな」と思って。
林:若い人たちは、ジブリなんかでよく知ってるんですよね。
松任谷:そう。ありがたいよね。
林:世代を超えて。
松任谷:世代を超えてといえば、ストリーミング(ネットに接続してダウンロードしながら動画や音楽を再生する方法)になったことね。何がいつリリースされたかが問題じゃなくて、出会ったものが新曲。だから多作でよかったと思う。何かに出会ってくれるから。
林:いまの若い人たち、どのへんの曲が好きだと言ってます?
松任谷:いまは「荒井由実」が中心かもしれない。70年代好きが多いしね。ただ、70年代終わりには、今評価されているCity popは既にやっていたけどね。林さんが言う「若い人たち」って40代でしょ?
林:20代かな。女子大生なんかにもユーミンファンがすごく多くて、「カッコいい」とか「ステキ」とかこのあいだもテレビで言ってたから、「そうだろ、そうだろ」って私なんかうれしくなっちゃった。
松任谷:うれしくなってくれるのがうれしい、林さんとかが。
林:「あんたたちの世代でこんな人いる?」みたいな感じ。
松任谷:林さんがそんなふうに言ってくれるから、こうして対談にもやってくる(笑)。バブルのころ踊らされてたのに、私をまるで戦犯のように「あれは一体何だったのよ」みたいな感じの女性記者もいるよ。そのときの自分を恥じてるかのような人たち。