カテリーナさん
カテリーナさん
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 ロシアがウクライナに侵攻を開始して24日で半年を迎える。終わりの見えない戦争とは裏腹に、人々の関心は薄れつつある。ウクライナ出身の音楽家カテリーナさん(36)は、民族楽器バンドゥーラ奏者として日本各地を回り、祖国の窮状を訴えてきた。首都キーウから呼び寄せた母マリヤ・グジーさん(69)とともに、戦争の実情を語った。

【写真】戦争の実情を語ったカテリーナさんと母のマリヤさん

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マリヤさん(以下、マ):いまだにロシア人がウクライナに侵攻してきたということ自体、信じられません。2月に戦争が始まったときも、政府や軍の人たちは予想していたかもしれませんが、私たちにとってはあまりにも突然のことでした。ウクライナに住んでいるロシア人もたくさんいて、仲がよかったので……。

カテリーナさん(以下、カ):戦争が起きる前、ニュースなどを見て、これは危ないと思ってママに電話したんです。戦争が起きるから避難したほうがいいと。でもママは大丈夫、大丈夫と。

マ:実際に起こったと知っても、信じられなかった。ここまで大きくなるとは誰も思っていませんでした。すぐ落ち着くと思っていたんです。

 でも爆撃やヘリコプターの音が聞こえるようになってきました。家の近くをロシア兵が乗った大きなトラックが走るのを見ました。徒歩で10分くらいのマンションにミサイルが撃ち込まれ、その振動で自分のマンションも震えました。

──一家はもともとチェルノブイリ原発から2.5キロのところに住んでいた。カテリーナさんが生後1カ月のときに原発事故が起き、一家はキーウに強制退去。カテリーナさんは被災した子どもたちで構成される音楽団に入り、各国でのチャリティー公演に参加。10歳のときに招かれた日本が大好きになり、2006年に来日。日本人男性と結婚し、音楽家として活躍している。マリヤさんは3月21日に日本に避難してきた。

マ:(戦争によって)仲がよかったはずのウクライナ人とロシア人との間で、ケンカも起きるようになってきました。皆、しゃべる言葉に敏感になりました。

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