
藤原紀香がサザエを演じ、松平健が波平を演じる舞台「サザエさん」(原作・長谷川町子)が、2022年初春に上演されます。このコンビが舞台で磯野家を演じるのは2回目。「サザエさん」が愛される理由を、お二人に語っていただきました。
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──藤原さんから見たサザエさんの魅力とは?
藤原紀香:人が好きで、時におせっかいに見えますが世話好きで、失敗しても、すぐポジティブに変換できる能力はすごくて、素敵な女性だと思います! そしてファッションも素敵で……昭和20~40年代に、柄×柄ものを着たり、原色×原色を合わせたり。今でこそ赤×紫や水色×赤はオシャレですが、当時は革新的だったはず。原作を読み返しているとまるでファッション誌を見ているようで楽しいです。長谷川町子先生ご自身もとにかくお洒落なモダンガールだったと聞いています。

──松平健さんは、舞台で波平さんを演じています。最初に知ったとき「松平さんが波平さん!」と驚きました。
松平健:選んだ方がどうして選んだのか、自分でもびっくりしました(笑)。でも演じてみたら、楽しかったです。昔ながらの頑固おやじ、だけど人情があって、子供たちが大好きでいつも心配している。それに、タマとか、動物もかわいがりますよね。やさしい。
──サザエさん、波平さんを演じるうえで、難しい、気をつけているところはありますか?
藤原:サザエのくせ、表情、手足のしぐさなどを漫画やアニメを見てチェックしています。話し方は、サザエさんは子音をとても大事にしているなと。感嘆語はとくに子音を強く、舞台でも踏襲しようと。子音を大事に話すことで、サザエさんの音と間がつかめた気がします。
松平:立派になりすぎないように、ですね。なんというか偉く見えすぎないように気をつけました。僕は体も大きいし、やっぱり将軍のイメージがありますから。あんまりそこが出すぎないように。