投資とゲームの融合
「ハマり要素」はおそらく極上

 もうお察しいただいていると思うが、この「STEPN」なるゲームは、従来のいわゆる“ゲーム”に慣れ親しんだ人にとっては、“ゲーム”ではなく “投資”の世界である。
 
 一番安いスニーカーを1足選んだ時点だと、一日に10分しか歩けない。しかしこの10分が数千円になるので、毎日コツコツ歩いて数週間後に原資を回収すると、それ以降の利益をさらにSTEPNに投じて、収益を増やそうと試みるユーザーが多いようである。
 
 たとえばスニーカーを3足所持すると、それまで「1日10分」に限られていた運動時間が「1日20分」になる。このような、ゲーム内キャラや装備のレベルを上げていく感覚は従来のゲームにあった、ユーザーをのめり込ませる要素である。そこに収益アップも加わるのだからさぞ面白かろう、と思う。
 
 ただし、STEPNで稼げるのはあくまでGSTという暗号資産(仮想通貨)であるという点を、くれぐれも頭に入れておかねばならない。GSTはSTEPNの人気と連動して価値が変動する仕組みになっており、STEPN人気が高まるほど価値も高くなる。
 
 しかし、前述のSOLを見ても分かる通り、仮想通貨は値動きが激しい。
 
 STEPNが注目され、新規ユーザーが参入し続け、人気が上昇傾向にあるうちはGSTも安泰だが、この波が反転した時にどれほどのリスクが想定されるか、または想定外の損失が出たとしてそれを許容できるかについては、参入前にしかと考えられるべきである。リスクを考慮しない投資は“投資”ではなく、ただのギャンブルである。
 
 筆者は今、気持ちが投資に向いていないので、「初期費用でゲーム内スニーカー○万円」と聞いた時点でSTEPNへの参入をはや諦めたが、この手の投資は夢のある世界である。
 
 さしあたって筆者の血の濁りは、STEPNに頼ることなく自力でなんとかしなければならないようである。今月の徒歩移動距離は、先月の倍を目標に「4km」として、気を引き締めていきたい。
 
 それにしても実際にお金が稼げるNFTゲームなるジャンルが、世界的にかくもはやり始めていることを、STEPNを調べていく中でようやく知った。生粋の一ゲーマーとして、機会があればNFTゲームを試してみたい。

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