多田綾子(ただ・あやこ、左):asken所属の栄養士。化粧品ブランドに勤務後、栄養士の資格を取得。コラムの執筆やセミナー講師としても活躍/金鉉基(キム・ヒョンギ):早稲田大学先進理工学部講師。体内時計と食事の関係や、運動が代謝に与える影響などを研究[写真/asken提供(多田さん)、本人提供(金さん)]
多田綾子(ただ・あやこ、左):asken所属の栄養士。化粧品ブランドに勤務後、栄養士の資格を取得。コラムの執筆やセミナー講師としても活躍/金鉉基(キム・ヒョンギ):早稲田大学先進理工学部講師。体内時計と食事の関係や、運動が代謝に与える影響などを研究[写真/asken提供(多田さん)、本人提供(金さん)]

■コンビニも上手に活用

 多田さんは手軽に食物繊維やたんぱく質を取る方法として、コンビニの商品をすすめる。

「コンビニでたんぱく質が取れる食品としてサラダチキンが席巻しましたが、ほかにもカニカマ、はんぺん、納豆、豆腐、しめさば、魚肉ソーセージ、ゆで卵、チーズなどいろいろ活用できるものがあります」

 大切なのは栄養バランスだ。筋肉をつくるたんぱく質や、腸内環境を整える食物繊維は多めに、運動量に応じて炭水化物を適度に取ることも必要。食物繊維は1食あたり6~7グラムが摂取目標だ。

「食物繊維を含む全粒粉パンや雑穀・玄米、オートミールなどを主食にすると無理なく増やせます」(同)

 たんぱく質は直前の運動量によって摂取すべき量も異なる。筋肉に回す分を超えると、脂肪になることや、肝臓や腎臓に負担をかけることもある。だから取りすぎは禁物だ。筋トレ後は、たんぱく質が筋肉として吸収されやすい2時間以内に食事をとるよう心がけたい。

 最新調査でわかったのは、炭水化物の摂取タイミングの重要性だ。前出の金さんらの研究チームの調査によると、体重減少には、朝よりも夜に炭水化物を取る割合を減らした方がより有効なことがわかった。

「痩せたい人は夜の食事で炭水化物の割合を減らすのが重要です。また、体内リズムを整えるためにも、朝食で炭水化物を多めに食べたほうがいいでしょう」(金さん)

(編集部・渡辺豪)

■サバじゃがみそ汁
【材料】(2人分)
サバ水煮缶…1缶(190g)、玉ネギ…1/4個、じゃがいも…1個(100g)、水…300ml、みそ…大さじ2、ゴマ油…小さじ2、万能ネギ…少々
【作り方】(1)玉ネギは幅1cmのくし切りにする。じゃがいもは皮を剥いて、8等分くらいの大きさに切る。万能ネギは小口切りにする。(2)鍋にゴマ油を熱し、みそを加える。弱火でみそを炒める。(3)よい香りがしてきたら、分量の水と玉ネギ、じゃがいもを加える。沸騰する直前に火を弱めて蓋をし、じゃがいもが軟らかくなるまで煮る。(4)サバの水煮を軽くほぐし、汁ごと加える。ひと煮立ちしたら器に注ぎ、万能ネギをちらす。
※サバの水煮の旨みでダシいらず。簡単にできます
※みそを炒めることで、香ばしくなり、サバの臭みが気にならなくなります

■ブロッコリーとツナのサラダ
【材料】(2人分)
冷凍ブロッコリー…150g、ツナ缶…1缶(70g)、卵…1個、サラダ豆…40g、粉チーズ…適量
[A]オリーブ油…小さじ2、酢…大さじ1、砂糖…小さじ1弱、塩…小さじ1/2弱、コショウ…少々
【作り方】(1)鍋に1cmくらいの水を入れ、中火にかける。温まったらブロッコリーを入れ蓋をして、鍋をゆすりながら蒸し煮する。ザルにあけて水気を切ったら、うちわであおぎ冷ます。細かく裂く。(2)熱湯に分量外の塩を入れ、卵を10分茹でる。冷水で冷まし殻を剥いたら、粗く刻む。(3)ボウルに[A]の材料を入れ、混ぜ合わせる。(4)(3)に、(1)と(2)、ツナ缶、サラダ豆を入れて和える。(5)器に盛り、粉チーズを振る。
※冷凍ブロッコリーは少ない水で蒸し煮し、冷水にさらさず冷風で冷ますことで、水っぽくなりません。電子レンジなら、ラップをして3分加熱でOK

AERA 2021年8月30日号

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渡辺豪

渡辺豪

ニュース週刊誌『AERA』記者。毎日新聞、沖縄タイムス記者を経てフリー。著書に『「アメとムチ」の構図~普天間移設の内幕~』(第14回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞)、『波よ鎮まれ~尖閣への視座~』(第13回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞)など。毎日新聞で「沖縄論壇時評」を連載中(2017年~)。沖縄論考サイトOKIRON/オキロンのコア・エディター。沖縄以外のことも幅広く取材・執筆します。

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