コロナ禍で生活様式が変わり、結婚観や婚活のスタイルにも変化の兆しが出始めている(photo 写真映像部・高橋奈緒)
コロナ禍で生活様式が変わり、結婚観や婚活のスタイルにも変化の兆しが出始めている(photo 写真映像部・高橋奈緒)
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 コロナ前と比較して結婚相談所の入会は3割増加した。外出機会が減り『家族がほしい』という気持ちや、リモートワークによって生活拠点を変えても仕事が続けられることも影響しているようだ。AERA2022年7月4日号の記事を紹介する。

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 コロナ禍に就職した20代女性がリモートワークにより仕事への意欲や愛社精神が生まれにくく、結婚を考えるようになった一方で、仕事が比較的、軌道に乗っている30代の女性は、2拠点婚、あるいは移住婚を視野に入れるようになったという。これもコロナ禍における婚活の変化だ。

 東京在住の30代の女性は、都心の企業で多数の部下を率いるキャリア女性。「仕事と結婚生活を両立させること」を条件に、婚活を始めた。結婚相談所で紹介されたのは、なんと静岡在住の40代会社経営者の男性。

 静岡在住ということ以外は、収入や性格などの条件は希望にかなっていた。「とりあえずお見合いしてみては」という勧めに従い、会ってみることに。

 実際に会ってみると、やはり意気投合。だが、「仕事を辞めて一緒に静岡に住んでほしい」と言われたら、断らざるをえない。

 しかし、よくよく考えてみると今、女性の会社はひと月のうち3週間はリモートワークを推奨している。2人で話し合った結果、リモートワークの時期は静岡で生活。女性が借りている東京のマンションは維持し、出社の必要があればそこから通勤することにして結婚を決めた。

 コロナ禍での婚活事情をリポートした『ドキュメント「婚活」サバイバル』(青春出版社)を出版した植草美幸さんは言う。

「コロナ前であれば、婚活は通勤可能な地域に限定して相手を探す方法が一般的でした。遠方の人と結婚した場合は、女性側が仕事を諦めて男性側の居住地に移転するケースがほとんど。しかし、リモートワーク中心になったことで、どこを拠点にしても仕事を続けられるようになりました」

 そして、こう続けた。

「また、時代とともに『夫婦が常に一緒に暮らさなければならない』という感覚も薄れてきたため、男女ともそれぞれ自分の拠点を維持しつつ、リモートワークを組み合わせながら通い合うスタイルも珍しくなくなりました。結婚によって女性が自分のキャリアを諦める必要がなくなったのです」

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