
■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★
「男なんてみんな同じ」と怒る女の気持ちがそのまま絵になったような「同じ顔の男たち」。でもそんな単純な話じゃない、と木から降るリンゴや木々が見えるトンネルの美しさがシュールに醸し出す不気味さを煽っている。
■大場正明(映画評論家)
評価:★★★
シュールからグロテスクへとエスカレートする終盤はトラウマになりそうなほどのインパクト。生殖や森に関わる起源不明の古い彫刻に光をあて、神話や宗教を意識し、男性と女性の間にある深い溝を大胆に掘り下げている。
■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★★
不気味~! これはどんでん返し映画なのか、どうやってラストに落ち着かせるのかとワクワク。怖くて楽しくて深いオチ! 日本語だと男のメンが面も意味するので余計にホラーっぽい感じに。皆の演技の幅の広さを堪能。
■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★
今年一番に賛否が分かれそうな作品であり問題作。描きたいジェンダーに関してはわかるのだが、この描き方でどこまで伝わるかはかなり疑問。西洋で象徴的な隠喩もわかりづらい。そのチャレンジングな姿勢に星一つ追加。
(構成/長沢明[+code])
※週刊朝日 2022年12月23日号

