全国的に桜前線が北上し始めました。もうそろそろ、重いコートは脱いで、春の装いに…お花見、入学式、春のイベント目白押しの4月はもうすぐそこ。お出かけで春を感じるのも良いですが、お家でゆっくり春を感じる映画を観賞するのはいかがですか。美しい草花が咲き誇る映画をチェックしてみました。
この記事の写真をすべて見る本場イングリッシュシュガーデニングを堪能、クライブ・オーエン主演の「グリーンフィンガーズ」
現在のジェームス・ボンドの候補にもなり今やハリウッドの人気スター・イギリス出身のクライブ・オーエン。彼がまだハリウッド進出前に主演した2000年のイギリス映画「グリーンフィンガーズ」。グリーンフィンガーズとは天才庭師と言う意味だそう。実話をベースにしたこの映画。人生に行き詰まった主人公の囚人が更生刑務所で刑務所長から庭造りを命令されることから物語は始まります。彼は、園芸とは無縁な強面の囚人仲間たちとともに渋々作業を始めますが、次第にガーデニングに喜びを見出し、美しい庭を創りあげいていく…というちょっぴり笑いもありのハートウォーミングな物語です。以前筆者は偶々、テレビの深夜放送でこの映画を観ました。特にガーデニングにあまり興味の無かった筆者ですが、数々の美しい本場のイングリッシュガーデニングにすっかり魅了されてしまいました。イギリスの田舎町の、草花に彩られた素朴な風景が美しく描かれ、春に観るのにピッタリな映画ではないでしょうか。無骨な主人公たちと美しい花々の対比が面白く、自然に笑顔になってしまうようなほのぼのとした映画です。口数の少ないぶっきらぼうな主人公を演じる若き日のクライブ・オーエンも魅力的です。ひょっとして、この映画がきっかけでハリウッドに進出したのでは?と思えるほどです。
やはり花といえばこの映画
季節は春を飛び越え夏になってしまいますが、花の出てくる映画と言って、筆者が真っ先に頭に浮かぶののイタリア映画「ひまわり」(1970年公開)です。ヘンリー・マンシーニの情感たっぷりのテーマ曲と一面のひまわり畑…普及の名作です。映画好きの方なら一度は観たことがあると思うので詳しいストーリーは割愛しますが、戦争に翻弄される人々を描いた悲しいストーリー。戦争に行って戻らない愛する夫(マルチェロ・マストロヤンニ)を探し、遥々ソビエト連邦(現ロシア)まで探しに行く妻(ソフィア・ローレン)…その広大な大地で咲き誇るひまわりの花々が印象的な映画です。ひまわりの美しさと戦争の悲惨さの対比で反戦を訴えていました。どんなに人間たちが戦争などで、大地を汚しても、そこにたくましく健気に咲く花々。このひまわり畑のロケ地は現在のウクライナだそう。旧ソビエト連邦時代に敢行された撮影は苦労が多かった事も戦争の爪あとの一つかもしれません。
いつの時代も季節を問わず、美しく咲く花々は私たちに癒しと活力を与えてくれます。春になり暖かくなると桜、チューリップ、ツツジ、紫陽花、ひまわり…などなど季節を追うごとに様々な花々が咲き、私たちの目を楽しませてくれますね。是非映画でも楽しんでみませんか。