イギリスで「ママ友」に頼まれ……
鈴木貫太郎(以下、鈴木):賀一先生がおっしゃったように、出会いが増えたというのは本当にその通りですね。
私はいま数学のYouTube動画を出してるんですけれども、大学は文系ですし、高校の時は全く勉強しない人間だったんです。学年456人中、456番。約分すれば1位という状態で(笑)。高校を卒業してから受験勉強を始めたんです。
高校では、数学は数Ⅲまで必修だった「らしい」んです。受験勉強で数学はやり直したんですが、文系だったので数Ⅱまでしかやりませんでした。数Ⅲはやってなかったんです。
大学を中退した後、妻の仕事の関係で、イギリスに主夫としてついて行きました。

現地のママ友ランチには必ず行っていたんですけど、そこで、私が以前、数学の塾講師をやっていたことがばれて。「ウチの子の数学の家庭教師やって」と言われて、高校1年生の男の子3人に数学を教えることになったんです。
でも、アメリカンスクールでは高校1年から”e”を学ぶと知って。「e^iπ=-1」で有名な「オイラーの公式」に出てくる数字ですね。そこで初めて、自分で数Ⅲを勉強し始めたんです。
伊藤: (オイラーの公式についての)本も出されましたもんね。
鈴木:そこで勉強したおかげで、本を出すところまで行きました。そういったきっかけにもなるという点で、一生学び続けることが大事なのかなと思います。
伊藤:参考までに、(鈴木さんは)1966年生まれですよね。私は1972年生まれで、出生数が205、6万人ぐらいの時なんです。第2次ベビーブームですね。校内暴力全盛期の一番後ろぐらいで、ヤンキーもいっぱいいて。