磯村勇斗(いそむらはやと)/ 1992年生まれ。静岡県出身。2014年俳優デビュー。映画「ヤクザと家族 The Family」と「劇場版『きのう何食べた?』」で第45回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。現時点での出演作に、ドラマ「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」、Netflix「今際の国のアリスシーズン2」、映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-」。「最後まで行く」が5月19日、「渇水」が6月2日公開予定。(撮影/岡田晃奈 ヘアメイク/佐藤友勝 スタイリスト/齋藤良介)
磯村勇斗(いそむらはやと)/ 1992年生まれ。静岡県出身。2014年俳優デビュー。映画「ヤクザと家族 The Family」と「劇場版『きのう何食べた?』」で第45回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。現時点での出演作に、ドラマ「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」、Netflix「今際の国のアリスシーズン2」、映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-」。「最後まで行く」が5月19日、「渇水」が6月2日公開予定。(撮影/岡田晃奈 ヘアメイク/佐藤友勝 スタイリスト/齋藤良介)
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 14日より月10ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」(カンテレ・フジテレビ系/毎週月曜午後10時)がスタート。同ドラマは、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少子化による共学化で揺れる私立高校にスクールロイヤー(学校弁護士)として派遣されることになり、法律や校則では簡単に解決できない若者たちの青春に、必死に向き合っていく学園ヒューマンドラマ。(「AERA dot.」に2023年5月19日に掲載されたものの再配信です。本文中の年齢、肩書等は当時のもの)。

【磯村勇斗さん出演の映画「波紋」の場面カットはこちら】

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 2017年の連続テレビ小説「ひよっこ」でのブレーク以来、「カメレオン俳優」として多くの作品で活躍している。磯村勇斗さん。30歳となった今を語る。

 磯村さんが俳優を志したのは中学生のとき。自主映画を作ったら、友人たちから拍手喝采を浴びた。20年には、WOWOWの企画でショートフィルムの監督をしたことも。映画には、いずれ作り手としても関わっていきたい思いがある。

「映画のように大勢でものづくりをするときは、監督なりプロデューサーの中に、『なんとかしてこれを伝えたい』という強い動機がないと実現できないと思うんです。今30歳ですが、そういう強い動機を、これからどんどん発掘したり、キャッチしていきたいです。今はいろんな情報が無秩序に飛び交っている時代だし、その中からちゃんとした情報を取捨選択する力も問われています。若い僕らは、その中から大事なメッセージをしっかり見極めて、まとめて、整理して、発信していくことをしないと、どんどんパワーを失っていきそうな気がします。だから今は、違和感でも怒りでも、日常的に感じ取ったものをノートにメモして、いろんな感情を自分の中にストックするようにしています」

 メモに残された感情は、ハッピーなことよりも、怒りやもどかしさ、腹立たしく思ったことなどのほうがずっと多い。

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