
衆議院で与党が過半数を割る中で、7月20日に投開票が行われる見込みの参院選は、事実上の政権選択選挙の様相も帯びている。千載一遇のチャンスに野党第1党の立憲民主党は、どう臨むのか。小川淳也幹事長が語った。
【写真】「なぜ君は総理大臣になれないのか」でも知られる小川淳也幹事長
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――今回の参院選が持つ意味を教えてください。
現在、衆議院ではすでに野党が過半数です。通常、参院選は政権の信任や中間評価の意味合いが強い選挙ですが、今回は事実上の政権選択選挙と位置付けています。私たち立憲民主党にとっては、政権交代を目指す重要な選挙です。
――今回の参院選で過半数を獲得すれば、政権交代が視野に入ってきます。
2009年の(自公からの)政権交代も、07年の参院選で自民党・公明党が過半数を割ったことが大きな契機。今回はすでに衆議院で野党が過半数を握っているため、この参院選でとどめを刺す――古い政治に終止符を打ちたい。現在、「外堀」は埋まりつつあり、次は「内堀」を埋めて「城」を落とす段階です。
――改選議席は124。自公は50議席を確保すれば参院全体の過半数を維持できる。一方、野党は焦点である全国32の「1人区」で、候補者の一本化が進んでいません。
1人区での候補者一本化は理想ですが、党利党略を主張すると、どうしても衝突が起きます。ただ古い政治を変えるためには、時には譲り合わなければならない。
ともに旧民主党を源流とする兄弟政党の国民民主党とは反目しているとも言われますが、私たちは対立していません。常に協力を呼びかけていますし、国民民主側からも一定の理解を得ている。ただ、同党は近年さまざまな議論の中心にあり、新たな支持層も形成されています。その中には、かつて安倍政権や日本維新の会に期待していた層も含まれ、やや右寄りの支持層があると見られます。こうした背景から、立憲との歩調合わせに慎重になっている側面があるのでしょう。かつて一緒にやっていたからこそ、いがみ合いには難しさが伴う。現実の兄弟も、そういうもの。基本的には、大きな政党が謙虚に、懐深く構えるべきです。