
韓国発の人気グローバルグループENHYPEN(エンハイプン)。アルバムテーマを映像化した「コンセプトシネマ」が話題になっているが、注目すべきはヴァンパイア(吸血鬼)をテーマにした世界観だ。AERA 2025年6月23日号より。
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ENHYPENとヴァンパイアは、切っても切れない関係だ。というのも、彼らはデビュー当初から一貫して「ヴァンパイア」をコンセプトに据え、ダークファンタジーをベースに、多面的で多様な物語を作り出してきたからだ。例えば、メンバーのNI-KI(ニキ)が振り付け制作に参加した「Bite Me」は、首をかむ行為から着想を得た動作が振り付けに盛り込まれている。「Fate」では“血の証を辿って”前に進む決意を歌い、今アルバム収録曲の「Bad Desire (With or Without You)」では、「君をヴァンパイアにしたい」と歌う。ライブではヴァンパイアをイメージさせるブラックを基調とした衣装を多用し、欧州の古城のようなヴァンパイア世界を彷彿とさせるセットや映像で、観客たちを暗く、美しい世界に誘う。

累計閲覧数1億9千万
音楽だけではない。ENHYPENとコラボしたHYBEオリジナルストーリー「DARK MOON(黒の月)」シリーズ(日本ではLINEマンガで連載)も人気を集め、世界累計閲覧数1億9千万ビューを記録。このようにヴァンパイアコンセプトで、唯一無二のアイデンティティーを確立したENHYPENの最新アルバム「DESIRE:UNLEASH」には、タイトル曲やJAY(ジェイ)の自作曲など多彩なジャンルの計8曲が収録され、全曲を通して究極のダークロマンスが描かれている。

本イベントに続き、この夏は、昨年11月から今年1月にかけて開催された日本3都市ドームツアーの追加公演となる初の日本2都市スタジアムツアー「ENHYPEN WORLD TOUR ’WALK THE LINE’ IN JAPAN-SUMMER EDITION-」が東京と大阪で開催される。デビューから約4年7カ月での日本でのスタジアム公演開催は海外アーティスト史上最速かつ日本2都市でのスタジアムツアー開催はK-POP第4世代グループ初の快挙だ。“ヴァンパイア”コンセプトを守りながら進化を続ける彼らのさらなる飛躍に期待したい。
(ライター・酒井美絵子)

※AERA 2025年6月23日号より抜粋
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