都内在住の会社員、オトクサさんは、6男2女・8人の子の父親です。通塾なしで開成合格を果たした長男の中学受験を紹介したブログは100万PVを超えるなど注目を集め、今年2月には『通塾なしで開成合格! 中学受験おうち勉強法』を上梓。オトクサさんはなぜ「塾に通わない」受験を選択したのでしょうか? 開成を受験したきっかけやブログのタイトルにもなっている「ほったらかし受験」について、話を聞きました。※後編<長男が通塾なしで開成合格 中学受験ブログが人気の8児のパパが子育てで大切にしている3つのこととは?>へ続く

MENU 始まりは資源ゴミ置き場だった 塾通いは無駄な時間も多い 「受験生ファースト」にはしない 自走力をきたえ 5・6年生は「ほったらかし」 親がすべて教えなくていい 子育て論は全スルー

始まりは資源ゴミ置き場だった

――中学受験をすると決めたきっかけを教えてください。

 息子の中学受験は、資源ごみ置き場で思いついたことです。朝、ごみ置き場の横を通ったら、中学受験用の問題集の束を捨てている人を見かけて、思わず「もらってもいいですか?」と声をかけました。当時息子は小学校2年生。毎日ゲームばかりやっているような子で、中学受験なんて考えたこともなかったのですが、たまたまその前日、妻の知人が元塾講師で中学受験の指導もやっていたらしい、なんていう話を夫婦でしていたんですよ。これも何かの縁だと思い「やってみようか?」ということになりました。

――志望校を開成に決めたのはなぜでしょうか?

 僕は関西出身で東京の受験事情には詳しくありません。ひとまず、家から近い中学を調べたら、自宅から自転車で通える距離に開成があるとわかったんです。「こんな偏差値の高い学校に合格できたら、かっこいいよね!?」という憧れもありました。

塾通いは無駄な時間も多い

――ご自身も中学受験を経験されたそうですね。

 はい、中学受験をして、大阪の中高一貫校に進学しました。今振り返っても、中高の6年間はすごく楽しかったし、充実していたと思います。だからもともと中学受験に対しては、ポジティブなイメージを持っていました。

――オトクサさんも塾に通わず中学受験をされたのですか?

 大学は通塾なしで受験しましたが、中学受験のときは塾に通いました。人によるのでしょうが、僕の場合は塾通いで結構無駄な時間を過ごしてしまったなぁと思っていて。そのことも、息子を塾に通わせないという決断につながりました。

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木下昌子
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