
多くの上場企業が3月に決算を迎えることから、これから3月末にかけて株主優待を提供する銘柄が集中する。趣味が高じて約200銘柄の優待株を保有し、株式投資についてのコラムも執筆する“優待弁護士”こと澤井康生さんに、3月決算でおすすめの株主優待の銘柄と、投資する際のポイントを聞いた。
日本では日本銀行による利上げが続き、アメリカではトランプ政権による関税をめぐる不透明感が広がるなど、日経平均株価が乱高下する要因が続いている。株価の乱高下の影響を比較的受けにくいといわれているのが、株主優待銘柄だ。
株主優待は、株主に対するプレゼントみたいなもので、上場企業の約1500社が実施している。お金同様に使えるQUOカードや商品券、自社製品の詰め合わせ、株主優待限定の商品など、会社によって内容はさまざまだ。
株価は比較的安定
「優待銘柄の投資家は長期保有が多く、為替の影響で株価が乱高下する半導体関連株とは違い、株価は比較的安定しています。日経平均が暴落したときでもそれほど影響を受けにくく、投資の初心者にとっては安心できる投資のスタイルです。特に、3月は決算を迎える企業が多いので、個人投資家の買いが増えて、少し割高になる場面もあるかもしれませんが、株主になっておいても損はありません」
澤井さんは3月に決算を迎える企業の中で、QUOカードなどの「金券」や、自社製品の詰め合わせやカタログから商品を選べる「現物支給」のほか、「高配当」の銘柄に注目しているという。