「フジ住宅は500株以上の保有で1000円分のQUOカードがもらえます。株価は733円(3月6日終値)なので利回りは4%弱です。東洋機械金属は、500株で1000円相当の優待ポイントが受け取れて、カタログギフトからセレクトできます。株価は644円(同)なので利回りは5%台にもなります」

 銘柄選びのポイントは、株価の安さだけでなく、株主優待が家庭や会社など自分の生活圏内で使えるかどうかを見極めたい。例えば、居酒屋や牛丼チェーン店の株主優待の権利を得たのはいいが、自宅にも職場の近くにもお店がなくて使えないというのであれば、宝の持ち腐れになってしまう。

 気になるのは「投資するタイミング」だ。

 権利確定日直前は、株価は割高になっていることが多い。個人投資家から優待狙いの買いが入るためだ。今年の3月の株主優待の権利確定日は27日。チャートを見て割高になっていないか判断し、タイミングには注意しよう。

「権利確定日前日や当日が意外に下落していることがあるのでそのときに買う方法もあります。また、似たような優待品が同時期に届くと家族から苦言を呈されることもあるので(笑)、種類や時期が分散するように調整したほうがいいでしょう。要冷蔵の食品が優待の場合、ご家庭の冷蔵庫や冷凍庫のキャパ状況も考慮すると、家族にも喜ばれますよ」

「IR情報」をチェック

 食事券や商品券は使用期限が設けられているケースがあるので、もらったらチェックするように。

 もちろん長期保有でほったらかし、というわけにはいかない。株主優待は会社の都合で割と簡単に廃止されたり、新設されたりするので1週間に1度程度は、企業のホームページの「IR情報」をチェックしたい。

 株式投資は自己責任で行うものなので、自分が心から応援したいと思える企業の株を探してみてはどうだろうか。

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